かつて、POGは「サンデーサイレンス産駒をくじ引きで取り合うゲーム」になっていた時期があった。
そして今年の5月には「ディープインパクト産駒をくじ引きで取り合うゲーム」になっているかもしれない……が、そういう状況になると逆に「時流と違った指名で勝ってみたい」という欲求も起きてくる。
その役に立つかどうかは分からないが、今回は「対ディープインパクト」という調査をしてみた。
ディープインパクト産駒といっても、毎度毎度勝つわけではない。「ディープインパクト産駒が負けたレース」だっていくらでもある。そこで、そのレースにおける種牡馬別成績を取ってみたら、指名のヒントがあるかもしれないという調査だ。
対象となるレースは、ディープインパクト産駒が出走していて、かつ勝っていないレース(2/6現在)。1着と2着以下の双方にディープインパクト産駒がいるレースは含まない。また、サトノオーが2位入線・1着となったレースは「勝ったレース」として扱った。
ディープインパクト産駒が出走していて、かつ勝っていないレースは私の計算では期間内に134レースある。その種牡馬成績を見れば「ディープインパクトが勝たないときに代わりに勝ちやすい種牡馬」が分かる……かもしれない。もちろん、各対象レースにおいて産駒は勝ち馬の立場でも負け馬の立場でも参加しているわけだから、勝率を見るのがいちばん良いということになる。
該当レースへの出走が20以上ある種牡馬を、勝率順にベスト5として並べるとこうなる。
※左から種牡馬、勝率
マンハッタンカフェ 19.1%
フジキセキ 17.8%
ハーツクライ 16.4%
ロックオブジブラルタル 16.1%
アグネスタキオン 13.3%
夢の無い話だが、5頭中4頭がサンデーサイレンス系種牡馬だった。時代がSS系どうしの対決になっていることを象徴するような話だ。
その中で孤軍奮闘しているのがロックオブジブラルタル。これまで該当レースにのべ31頭が出走し、5頭が打倒ディープインパクト産駒を果たしている。
しかし、ご存知のように今年の2歳世代からザ・ロックは横文字種牡馬の立場に戻り、日本で走る産駒はぐっと少なくなる。
とすると、現3歳世代におけるロック(カタカナ種牡馬としての)のように、新種牡馬として成功する馬を狙う、というのが既存のSS系種牡馬以外では唯一の切り口になるような気がする。
※次回は3月4日(金)の更新となります。
筆者:須田鷹雄
1970年東京都生まれ、東京大学経済学部卒業。POGの達人としても知られ、監修を務める“赤本”こと「POGの達人」(光文社刊)は、POGユーザー必携の書と言われている。netkeiba.comでは「
回収率向上大作戦」も担当している。
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