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池江泰寿調教師インタビュー予告

  • 2011年04月21日(木) 18時00分
携帯競馬サイト「競馬総合チャンネル」で人気のインタビューコーナー「おじゃ馬します!〜ホースマンに聞きました〜」が、4/25(月)から「netkeiba.com」にも登場!

「おじゃ馬します!」は、人気ジョッキーや調教師をはじめ、厩務員や牧場関係者、専門紙記者など、あらゆるホースマンを直撃。読み応えたっぷりのインタビュー記事はもちろん、ゲストの意外な一面を明かす「即答!10の質問」など、楽しいコンテンツも満載です。

初回のゲストは、トゥザグローリーで天皇賞・春に挑む池江泰寿調教師。同馬への特別な思いや、父・池江泰郎元調教師との秘話をたっぷり語っていただきました。

今回は特別に、池江泰寿調教師が今週末の皐月賞へ送り込む3頭のお話を先行公開します!


: 皐月賞が迫ってきましたが、先生の厩舎からは何と、3頭が出走。まずはスプリングSの勝ち馬で、ドリームジャーニーの全弟・オルフェーヴルのことをお聞きしたいのですが、重賞で惜しい競馬が続いていた中、スプリングSで重賞初勝利。先生の評価はいかがでしたか?

池江 : そうですね。その前のシンザン記念(2着)やきさらぎ賞(3着)が、少し運が無かったなと思っていたんです。スローペースでしたしね。それでも力があるのは示していましたし、この馬は、レースのレベルが高くなった方が競馬をしやすいと思っていましたので。

: と言いますと?

池江 : ある程度レベルが高くなってくると、ペースも速くなってくれます。折り合いに難があるので、そうなれば、最後方からじゃなくて中団より少し後ろ辺りで、じっくり折り合いがつくんじゃないかなと思っていました。スプリングSは、まさにその通りになってくれたんです。

: これまでも折り合い面が課題とされてきましたが、だんだんと克服してきていますか?

池江 : そうですね。調教ではずいぶん早い段階から出来るようになっていましたし、競馬でも経験を重ねて行くうちに「これは大丈夫だろう」と、僕も(池添)謙一も思ってきました。そのスタイルを変えずにここまできたんです。特にきさらぎ賞は、負けたけれども一番強い競馬をしたと思っています。

: 後方からメンバー最速の末脚で追い込んで、トーセンラーの3着に食い込みました。

池江 : スローで、勝ち馬が3コーナーから動いていった中、オルフェーヴルはあそこで動かなかった。それが、今後絶対に活きてくるなと、僕もジョッキーも信じてきたんです。だから、そこが噛み合えば、きっちり答えを出すなと。

: 主戦の池添騎手は、お兄ちゃんのドリームジャーニーの主戦でもありますし、この兄弟への思いは強いでしょうね。

池江 : そうですよね。オルフェーヴルとも、実戦で乗るたびに呼吸が合ってきています。謙一には、「とにかくダービーの時に完成させてくれ」って言っているんです。今はどんなことがあっても、競馬を教え込んでいく。

その結果、取りこぼしもあって、「何であと2、3秒早く動かないんだ」ということも言われてきました。でも、そういうことには耳を傾けず、「謙一のやっていることは必ず結果が出る」と。それが思っていたよりも早く、ダービー前にある程度完成の域に入ってきたんだなという感じですね。

: 皐月賞はさらに距離が伸びますが、この辺りはいかがですか?

池江 : 距離は大丈夫です。2000mや2400mは十分守備範囲です。

: もう一頭、昨年のラジオNIKKEI杯の勝ち馬ダノンバラードは池江泰郎厩舎からの転厩馬ですね。

池江 : ダノンバラードは、転厩してきてまだ一度も競馬をしたことがないので、この馬の能力を引き出せるかどうかというのは不安もありますね。この馬は、まだ分からないと言いますか。前の厩舎でもちょっと掴みどころがないまま、転厩してきています。というのはデビュー戦、ラジオNIKKEI杯で見せた脚が、負けた時(共同通信杯)は影をひそめて、全く末脚不発という。

: 重賞ウイナーですし、共同通信杯では人気にもなっていましたが、最後であの脚が見られなくて…。

池江 : そう。何が原因か、(武)豊ジョッキーも分からないくらいで。皐月賞のメンバーとは、もうある程度勝負付けは済んでいますし、ラジオNIKKEI杯の脚が使えれば、結果は自ずとついてくると思っています。とにかく、あの脚を引き出せるようにということを念頭において調整してきています。

: 残るもう一頭は、若葉Sで権利を獲ったカフナ。若手注目株の丸山元気騎手とのコンビですが、どんな手応えでしょうか?

池江 : カフナは、逆に切れない馬なんですけれども、長く良い脚を使いますね。本当、一戦一戦、馬も良くなってきていますし、競馬も上手になっています。特に前走の若葉Sは、2着に負けましたけど、内容はすごく良かったんです。きさらぎ賞2着の強い逃げ馬(リキサンマックス)を後ろから追いかけ、その馬は着外でしたが、カフナは“勝てるか!?”というところまで粘りました。

: 普通だったら、もっと崩れてもおかしくないところを。

池江 : そうです。そこを踏ん張っていましたし、時計も速かったですしね。今の時期の3歳で、阪神であんな時計は出ないですから。それも、2番手について行って作った時計です。今年は東京での皐月賞…これは、すごくいいんじゃないかなと思っています。

: 開幕週ですし、前に行く馬には有利ですかね?

池江 : 東京の開幕週は、内側ぴったりに回ったら止まらないですから、前に行く馬はすごく有利ですね。そう考えると、カフナが浮上するんです。一番条件が合うのは、カフナかもしれないですね。

: 楽しみです。


 本編は4月25日から公開します。お楽しみに!

東奈緒美 1983年1月2日生まれ、三重県出身。タレントとして関西圏を中心にテレビやCMで活躍中。グリーンチャンネル「トレセンリポート」のレギュラーリポーターを務めたことで、競馬に興味を抱き、また多くの競馬関係者との交流を深めている。

赤見千尋 1978年2月2日生まれ、群馬県出身。98年10月に公営高崎競馬の騎手としてデビュー。以来、高崎競馬廃止の05年1月まで騎乗を続けた。通算成績は2033戦91勝。引退後は、グリーンチャンネル「トレセンTIME」の美浦リポーターを担当したほか、KBS京都「競馬展望プラス」MC、秋田書店「プレイコミック」で連載した「優駿の門・ASUMI」の原作を手掛けるなど幅広く活躍。

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