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福田好訓持ち乗り助手「即答!10の質問」

  • 2011年05月09日(月) 12時00分
福田好訓
1975年6月9日生まれ、福島県出身。美浦・国枝栄厩舎の持ち乗り助手。友人の影響で競馬に興味を持ち、高校卒業後に栃木県の牧場に勤務。97年、JRA競馬学校厩務員過程に入学。卒業後、現在の国枝厩舎へ配属となった。過去、数々のオープン馬を育ててきたほか、同厩舎の栗東滞在をほぼ一手に引き受けてきた。




◆「即答!10の質問」
皆様の質問にお答え!

Q1.アパパネ三冠達成、改めておめでとうございます。三冠で一番自信があったレース、逆に「正直難しいかもな」と思っていたレースは何ですか?

 一番自信があったレースは秋華賞です。意外とノープレッシャーだったように思います。難しいかなと思ったのはオークス。逆に、一番プレッシャーがかかったのが、桜花賞ですね。

Q2.「三冠馬」とは分からなくても、「自分は強い!」ということをアパパネちゃんは分かっていますか?

 どうなのかな? 分かっていないんじゃないでしょうか(笑)?

 「みんなに愛されている」とは分かっていそう? ああ、たしかに外面はいいです(笑)。でも、素顔も大人しいし素直ですよ。あそこまでかわいい馬はいないくらいです。扱っていて、楽しいですね。

Q3.ヴィクトワールピサとの対決予定だった中山記念の回避は残念でした。熱発ということでしたが、馬の熱発も人間のように冬に起こることが多いんですか?

 熱発は、時期の関係なくありますね。輸送熱や疲れからくるものなど、いろいろありますから。

 アパパネの中山記念に関しては、疲れからくる熱発でした。でも、症状自体は大したことはなくて、熱も半日で収まったんです。次の週からは普段のように乗り出していました。

Q4.今年は三冠牝馬アパパネの新しい年。期待しています! 3歳と4歳って、肉体面精神面でどれくらいの差があるんでしょうか?

 アパパネに関して言うと、肉体面はそこまで変わらないような気がしますね。精神面はだいぶ大人になってきています。物怖じしないですし、おてんばなところも、そこまでではなくなってきたと思います。

Q5.ヴィクトリアMでブエナビスタとの対決が楽しみです。アパパネ陣営は、相手のことをどのように分析していますか?

 まさかこんなに早くぶつかる日が来るというか…。相手は強いですよ。正直、女馬だけのレースには使ってきて欲しくないですね(苦笑)。年度代表馬ですし、本当に高い壁です。そこにどこまで迫れるか、ある意味チャレンジャーです。

 ただ、東京1600mであっさり負けるようなら、他に勝てる条件はないというぐらいの条件だとは思います。ここで勝てなかったらどの条件でも多分、ブエナビスタには勝てないのかもしれないですね。それくらいの条件です。

Q6.アパパネは私が初めて見た三冠馬です。オークスはハラハラしましたが、2400mを最後まで力強く走りきった姿に感動しました。私はアパパネびいきなので、アパパネ勝利でいいじゃないか〜と思ってしまったのですが、陣営の方はやっぱり1、2着はっきりして欲しかったというのはありますか?

 それは、そうとも言えないですね。あの時は「負けているかもな…」という気持ちもあったんです。ちょうど、アパパネが思いっきり伸びたところがゴールだったんですよね。負けていなくて良かったです。そうでないと、三冠もなかったですから。

Q7.アパパネは栗東滞在を何度も経験していますが、もう栗東に行っても慣れっこになっていますか?

 アパパネは慣れっこですよ。慣れるのは意外に早かったような感じはしますね。飼い葉も初めのうちは食べない時もありましたけど、1週間もしないでほとんど大丈夫になっていました。初めての時は、トムトムってお兄ちゃんと一緒に行っているんです。やっぱり、周りに関東馬がいたというのもあったんでしょうね。

Q8.国枝栄厩舎は栗東滞在の先駆者。今は栗東へ行く美浦の陣営が増えましたが、ノウハウを聞かれたりするものですか?

 お互いにいろいろ話はします。でも、十人十色じゃないですけど、馬によっても厩舎によってもやり方は全く違いますから。

 栗東では、関東の陣営が横並びの厩舎に入るんです。そうすると、本当の仕事が見られると言いますか。ローカル先とはまた違った厩舎の本当の仕事が見られるという意味で、勉強になります。

Q9.アパパネちゃん、かわいくて大好きです☆ レースが終わってから担当の福田さんの姿を探していたと聞いたことがあるのですが、本当ですか? 自分はアパパネに愛されているなって思いますか?

 それはないと思うんですけどね。ん〜、愛されてはいないと思いますけど(笑)。あまりそういうことを意識した時はないですね。

 ただ、栗東に行っている時は、余計に人懐っこくなるイメージはあります。ひょっとしたらさびしいのかな? でも、僕だけじゃなく誰に対してもそういうところがありますよ。

Q10.「アパパネと心が通い合った!」と思った瞬間はありますか?

 なかなか究極的な質問で難しいですね。心が通い合う…それが出来たら究極なんでしょうけどね。どの馬に対してもそうですけど、そうなるのがホースマンとしては理想だと思います。

 でも、馬の心を分かるようになるというのは、やっぱり難しいです。あ、アパパネがご飯を催促しているなというは、分かるかもしれな

東奈緒美 1983年1月2日生まれ、三重県出身。タレントとして関西圏を中心にテレビやCMで活躍中。グリーンチャンネル「トレセンリポート」のレギュラーリポーターを務めたことで、競馬に興味を抱き、また多くの競馬関係者との交流を深めている。

赤見千尋 1978年2月2日生まれ、群馬県出身。98年10月に公営高崎競馬の騎手としてデビュー。以来、高崎競馬廃止の05年1月まで騎乗を続けた。通算成績は2033戦91勝。引退後は、グリーンチャンネル「トレセンTIME」の美浦リポーターを担当したほか、KBS京都「競馬展望プラス」MC、秋田書店「プレイコミック」で連載した「優駿の門・ASUMI」の原作を手掛けるなど幅広く活躍。

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