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西園正都調教師「即答!10の質問」

  • 2011年05月23日(月) 12時00分
西園正都
1955年12月29日生まれ、鹿児島県出身。74年に騎手デビュー。主な勝利は85年カブトヤマ記念。97年に調教師免許を取得し、翌年開業。01年、タムロチェリーの阪神JFでGI初勝利。10年、エーシンフォワードでマイルCSを制し、GI・2勝目を挙げた。





◆「即答!10の質問」
ファンの皆様の質問にお答え!

Q1.西園厩舎の重賞ウイナーと比べて、サダムパテックの能力はどうですか? 素質を感じますか?

 うちに今までいたオープン馬は、適距離がマイルであったり、牝馬も多かったので、比べることは難しいですが、競走馬としての能力で言うと、一番高いと思いますね。

 僕も騎手を20年以上やってきて、たくさんのオープン馬に乗せてもらいました。古くはインターグロリアやノースフライトにも乗せてもらいましたが、それらと比較しても、ちょっと別格かなというくらい、能力はズバ抜けていると思います。

Q2.タラレバですが、皐月賞がいつもの中山2000mだったら、結果はどうなっていたと思いますか?

 神のみぞ知るなんでしょうけどね(笑)。「絶対勝っていた」「負けていた」というのは言い辛いんですが、中山でやっていても、この間くらいの結果は出ていたんじゃないかなと思います。

 ただ、この間は、純粋に負けたとは思っていません。もちろん、運やタイミングというのも含めて、競馬なんですけどね。

Q3.シルポート、今年でもう重賞2勝ですか。すごいですね。シルポートのようにコーナーが2つのコースが得意な逃げ馬って珍しいと思うんですが、なぜ得意なんでしょうか?

 シルポートは、普段は本当に大人しくてかわいい仔なんですけど、すごく怖がりなんです。

 例えば、重賞を勝つとレイを掛けてもらえますよね。写真を見ると分かるんですが、マイラーズCでは首から掛けているけど、その前の京都金杯では掛けていないんですよ。

 係の人がバサッと乗せようとしたら、びっくりしちゃって掛けられなかったんです。それを踏まえて、マイラーズCの時は横からそ〜っと掛けたら大人しかったんです。

 だから、環境に対しても敏感なんですよね。コーナーが2つなら、手前変換をあまりしなくて済みますし、自分のスピードで逃げることができます。だから、コーナーが2つのコースでの逃げが合っているんじゃないかなと思っています。

Q4.シルポートのほか、アサクサキングス、イングランディーレなど個性的な産駒が多いホワイトマズル産駒ですが、産駒にどんなイメージを持っていますか?

 ホワイトマズルは種付けでの着床率があまり良くないので、産駒が少ないんですけど、中でもサンデーサイレンス肌のホワイトマズル産駒というのはよく走りますね。数少ない産駒の中でも、特異な能力を持った馬が生まれてきているんじゃないかと思います。

Q5.ここ数年の西園正都厩舎が好調のように感じます。調教方法や厩舎の運用方法を変えたのですか?

 そう言っていただくんですけど、やり方は全然変えていないんですよね。従業員とも話をするんです。「別に変わったことをしているわけでもないのにな」って。

 自分が思っている以上に、馬がどんどん力を付けてきてくれているんでしょうね。それは従業員達の努力の成果、賜物かなと思います。

Q6.フィールドルージュが2年半ぶりに復帰。長期休養明けで走るのは、馬にとっても大変だと思いますが、だいたいどれくらいでカンが戻ってくるものですか?

 個体差がありますので具体的な数字では言えませんけど、やっぱり1、2回使っていかないと、競馬勘というのは戻ってこないと思います。

Q7.フィールドルージュもそうですが、交流競走だと普段よりも前で競馬をする馬が多いように思います。それは先生からの指示なのですか?

 指示と言いますか、交流競走ということは小回りのコースが多いです。そういうコースでは前に行った方が有利なので、そういう競馬をということになりますね。

Q8.調教師さんに聞いてみたいのですが、やっぱり他厩舎のレースも見ますか?

 見ますね。やっぱり、競馬が好きなんですよね。騎手経験も長かったので、自分なりに駆け引きを考えたり。「今こんなふうに話しているんだろうな」というのは、見ていて分かります。

 まあ、嫁さんには「自分のところの馬が出ていないのに競馬ばっかり見て」って、怒られることもありますけどね(笑)。

Q9.通算何勝をした時、JRAから何かもらえたりするのですか?

 何もないですね。騎手で300勝をした時も特には。セレモニーというか、「○○勝」というプラカードを係の人が持って、それを放送してもらえるくらいですかね。あ、花束はいただけます。あとは、自分で記念品を作ったりしますね。

Q10.競馬関連で何かコレクションしているグッズはありますか?

レイと写真は飾っています。

 あとは、これ(ぜんまい式フィギュア)! 動くんですよ。重賞を勝つ度に、作ってもらっています。

 これは、フィールドルージュが名古屋グランプリ(07年)と川崎記念(08年)を勝った時のものですね。あ、もしよかったら、これ、ファンの方へのプレゼントにしてください。

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東奈緒美 1983年1月2日生まれ、三重県出身。タレントとして関西圏を中心にテレビやCMで活躍中。グリーンチャンネル「トレセンリポート」のレギュラーリポーターを務めたことで、競馬に興味を抱き、また多くの競馬関係者との交流を深めている。

赤見千尋 1978年2月2日生まれ、群馬県出身。98年10月に公営高崎競馬の騎手としてデビュー。以来、高崎競馬廃止の05年1月まで騎乗を続けた。通算成績は2033戦91勝。引退後は、グリーンチャンネル「トレセンTIME」の美浦リポーターを担当したほか、KBS京都「競馬展望プラス」MC、秋田書店「プレイコミック」で連載した「優駿の門・ASUMI」の原作を手掛けるなど幅広く活躍。

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