先週のG1天皇賞も、コース取りや仕掛けのタイミングなどほんの小さな要素に思えることが、結果、決定的なゴール前の差として出てしまった。
このレースはもともといつも波乱をもたらす能力接近の準オープン。さらに、おそらく最後の着差はほんのわずかなものだろう距離1200m。ましてハンデ戦だ。軸を決めたら、決して弱気ではなく、強気に手を広げたい。
ダートの短距離戦らしく、フォーティナイナー、エンドスウィープ、ガルチなど、ミスタープロスペクター系の種牡馬の産駒が数えると5頭もいて、みんなダートの1200mだけに侮れない候補だが、内国産種牡馬ワカオライデン(その父ロイヤルスキー)の産駒、トーセンノースランに注目したい。
父ワカオライデンは良く知られるようにワカクモの一族。ワカオライデンの母オキワカが、あのテンポイントの半姉になる。
種牡馬ワカオライデンは中央の種牡馬成績では上位に顔をだすどころか、ほとんど無名にも近い種牡馬だが、ダートの公営では一変してチャンピオンサイアー。
これまで3度も2歳ランキング首位になったほか、地方総合リーディングでも2回トップを記録している。
マルゼンスキーの肌にワカオライデンというトーセンノースランは、ダート1200〜1400mの専用馬といって良く、前走も最後こそバテたが、1200m通過は1分10秒4だった。もともとが差しタイプで。ダート全4勝はすべて差し切り勝ち。今回はそう強引にはハナを切らず、流れに乗って追っての味を生かしてくれそうだ。
当面の相手のグラスベンチャー、ヤングモンタナなどが本線だが、いつもそこそこまではくるトウショウトリガーや、しぶいリワードアイゼンなど、手広くいきたい。当然、外枠の馬にはプラスアルファを考えたい。