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イケてなかった馬列伝 2010-2011後編

  • 2011年07月01日(金) 18時00分
 お約束通り、今回は「イケてなかった馬列伝」の後編。今年はあくまでダービー時点での未勝利馬という前提でお送りしております。ただし、表記されている成績は前回と同じく6月13日時点。

メジロダイボサツ
4戦0勝
父ディープインパクト
母メジロドーベル
牡・大久保洋吉厩舎

 伝統あるメジロの歴史が幕を閉じたタイミングで本企画に取り上げるのは申し訳ないのだが、前年ドラフト時点での話題性をベースにするとやはり入れないわけにはいくまい。それにしても、改めてメジロの冠を振り返ると、自分が競馬やPOGを覚えていった青春時代を思い出してちょっと切ない気持ちになる。そんな「自分の中でのメジロ史」の最後が、「(母)メジロドーベルよりメジロダーリング(の2008=メジロサンノウ2戦0勝)だろ!」とか言っていたという事実で締めくくらなくてはならないのも別な意味で切ない。

 ともあれ、本馬は後に無事勝ち上がったので、今後の活躍を祈ります。

コスモパルクール
2戦0勝
父Dalakhani
母Sarifa
牡・宮徹厩舎

 合田さんがよく「自分の原稿は総論は正しいけど各論が間違っている」と書いているが、本当にそうなのか調べてみたら本当だった。この馬が昨年の合田さんドラ1。13着・13着で潔く抹消。ちなみにドラ2は競走馬登録さえされていない。合田さん、別に各論を当ててもいいんですよ。

アドマイヤカーリン
7戦0勝
父ディープインパクト
母スプリットザナイト
牡・松田博資厩舎

 見た目がすげえ強そうな2着キャラ、という新境地を開拓したが、3、6着でPOG期間内の出走は終了。3/26のレースでタレて優先出走権を失ったときにはいろんな立場の人が背筋の凍る思いだったろうが、後から考えると休まざるをえなくなったことが結果オーライになって6/25に未勝利勝ち。POG的にも1勝こっきりの馬よりはポイントを稼いだので、素直に今後を応援しましょう。

ヒッショースマイル
4戦0勝
父ゼンノロブロイ
母フェアバンクス
牝・栗田博憲厩舎

 毎年「そういえばドラフトの時期になぜか人気になってたよね」と思い出すが、その理由までは思い出せない馬というのがいるもの。2010-11シーズンではこれなんて典型的な存在では? 私が赤本でリストの9位に入れて、7位に入れた平松さんに取られたりしていた。で、なんで人気だったんだっけ?

ソウルオブエイチ
9戦0勝
父キングカメハメハ
母スターリーヘヴン
牡・森秀行厩舎

 これも早期デビューでけっこう人気していたクチ。その期待にいまひとつ応えられなかった……というのはよくある話だが、この馬の成績を見ると厩舎らしい特徴が。私、てっきりこの馬抹消して道営に行ったもんだと勘違いしてました(南関東1戦+道営3戦+取消1戦)。Aibaで馬券買ってるとよく出走表で見るのよね。さすが森厩舎。

 2010-11シーズンは人気どころが順調に走ったのでイケてなかった馬列伝もややネタ不足だったが、果たして2011-12シーズンはいかに? 来年は本誌の誌面でお会いしましょう。さすがに巻頭カラーではやらないと思いますが。

▼筆者:須田鷹雄
 1970年東京都生まれ、東京大学経済学部卒業。POGの達人としても知られ、監修を務める“赤本”こと「POGの達人」(光文社刊)は、POGユーザー必携の書と言われている。netkeiba.comでは「回収率向上大作戦」も担当している。

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