いつもの京王杯2歳Sだと、東京の1400mだから、仕上がりや完成度で上回る軽快なスピード型有利ともいえない。スケールで上回る成長株が、夏のローカル出発組をねじ伏せることも珍しくない。
ただし、今年は中山の1200m。おそらく1分8秒そこそこで決着がつくだろうから、典型的な早熟のスピード型で押し切れると考えていいだろう。
牝馬タガノラフレシアはここまで1、1、2、2、1着とパーフェクト。1分8秒台を2回もマークしている。先週、牝馬だけのファンタジーSがあったが、あえてパス。1200mのここを選んできた。先週出走していたら、間違いなくピースオブワールドには差されていただろうから、きわめて巧みなレース選択としていい。なまじ引きつけず(前半34秒台で行った2戦は負けている)、一気に飛ばす形でチャンス大としていい。
ただ、中間の動きこそ悪くないものの、押せ押せの形ですでに5戦、なんとなく元気が欠けてきたような気もする。まだ大丈夫は、もう危ない。金言通り、他の馬を中心に考える手もありそうだ。
伏兵のキョクイチバンブーに注目。公営馬として出走した札幌1200mを、1分10秒8(上がり35秒6)でスパッと差し切っている。時計はたいしたことはないが、調教でも全身を使ったストライドをみせるように、体が柔らかい。まだ無名だが、ひょっとするとかなりの成長力を示してくれるかもしれない。
ヤマニンゼファー、ニホンピロウイナーとさかのぼる父系はスピード系には違いないが、実は奥手で成長力が身上。いきなり2秒以上も時計を短縮できるか疑問だが、しばらく追いかけてみたい。