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距離延長・短縮のある馬に注目

  • 2002年11月11日(月) 18時57分
 1番人気・2番人気が揃って飛ぶことがほとんどなく、堅いG1のイメージがあるマイルCS。しかし、過去10年の成績を見てみると、前走大敗馬はけっこう好走していることに気付く。

 優勝馬だけを見ても92年のダイタクヘリオスは天皇賞秋8着からの参戦。96年ジェニュインは天皇賞秋14着から。昨年のゼンノエルシドはスプリンターズS10着からの優勝である。

 2着馬にも95年メイショウテゾロ、99年キングヘイローと前走掲示板を外していた馬がいるし、3着にも2頭いる。

 複勝回収率ベースでいうと「前走6〜9着馬」はメイショウテゾロの存在があるにもかかわらず70%と低いのだが、前走10着以下は32頭中4頭が3着以内に入って複勝回収率122%である。

 さらに観察すると、これらの馬のほとんどは、ほとんどが前走1200mか2000mを使われていたことが分かる。

 例外はスワンS9着からマイルCSに来たメイショウテゾロだけで、あとの3着以内馬6頭は全て前走が1200か2000だった。

 「前走がオープンの1200か2000mで、着順が6着以下だった馬のマイルCS」となると、着度数が[3-1-2-16]で、単勝回収率80%・複勝回収率はプラスとなる。しかも、前走の大敗があってなお4番人気以内(ちなみに3番人気・5番人気はケース0なので、実質的には1番人気・2番人気・4番人気)に推されていた4頭はすべて連対を果たしている。

 今年このパターンにあてはまる可能性があるのはエイシンプレストンとブレイクタイム。度胸一発、かつてのエイシンワシントンやメイショウオウドウのような複穴を狙うとするならテンザンセイザだ。ただし後者のパターンは3着馬が2頭いるだけなので、あくまで3連複が前提になる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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