スマートフォン版へ

丸山元気騎手インタビュー後編

  • 2011年07月26日(火) 12時00分
インタビュー最終日は気になるプライベート話。競馬でバリバリがんばっている若武者は、普段どんな風に過ごしているのでしょうか。丸山元気騎手とは気心の知れた仲の赤見千尋さんが、ぐいぐい迫ります。

◆僕たちの時代に

赤見 :今回の企画は乗れている若手騎手を直撃するというものですが、今は本当に若手騎手に勢いがありますよね。同じ関東で意識している若手騎手はいますか?

丸山 :いないです。

赤見 :いないんですか? よく比較されるけど、(三浦)皇成君は?

丸山 :三浦先輩は、もう別ですもん。三浦先輩は遥か彼方ですよ。意識する騎手は、最近はそこまでいないんですけど、後輩には負けたくないという気持ちはありますし、やっぱりリーディング上位のジョッキーには、少しでも追いつきたいので。自分も「上手いな」って言ってもらえるようにがんばるだけです。

赤見 :上位のジョッキーにもいろいろな方がいますが、自分とちょっとタイプが似ているかなって思う方はいますか?

丸山 :松岡(正海)さん。騎乗もたぶん似ていると思います。

赤見 :たしかにそうかもしれない。以前から松岡さんを目標にしていますよね?

丸山 :デビューした時からずっとそうです。松岡さんは、あのギャップがすごいんですよ。オンとオフ。遊ぶ時は遊んで、やる時はやるという。競馬の時はビシッと決めますからね。

赤見 :そういう良いところが、自然と似てくるというか?

丸山 :そうですね。そして、いつか抜きたいです。

赤見 :ご自身を含め、最近の若手騎手の活躍をどう思っていますか?

丸山 :それは絶対に良い事です。僕たちがどんどんがんばっていけば、僕たちの時代になりますので。やっぱり若手がどんどん勝っていったら、先輩達も焦りが出てくると思うんです。それがいい流れになるかなと。

赤見 :お互いに良い刺激になりますね。そうやって日々がんばっている中で、自分をほめてあげることも大事ですが、自分へのご褒美は最近何をしましたか? そう言えば、車買ったんですよね? 前の車、ください(笑)!

丸山 :えっ(笑)。前の車は売っちゃいます。両親にあげようかなと思ったんですけど、やっぱり新しいのをプレゼントした方がいいかなと思って、両親には違う車を贈りました。

赤見 :それは喜んだでしょう。20歳で両親に車をプレゼントするなんてすごいこと。

丸山 :いやいや、そんなことないですよ。まあ、親孝行…?

赤見 :なんでハテナ(笑)? 車以外に、今はまっているものはありますか?

丸山 :ゴルフですね。去年クラブだけは買ったんですよ。新聞社の方に「ゴルフやろう」って誘ってもらってクラブは買ったんですけど、結局やらなくて。そのクラブはジョッキーみんなに使われて傷だらけになり(笑)。今年になって、うちの(根本康広)先生とゴルフに行って、それではまりました。

赤見 :ちなみにスコアは?

丸山 :…言えません。

赤見 :120くらい?

丸山 :そんなに良くないですよ。行ったのまだ2回ですよ。えっ、赤見さん120いくんですか?

赤見 :私、それくらいです。

丸山 :スゴっ! 四位(洋文)さんがこの前89って。すごいですよね。そのくらいできるようになりたいなー。

赤見 :四位さんと田中勝春さんはプロ並みの腕前ですもんね。ゴルフにはまっているということで、仕事にプライベートに忙しい丸山騎手を癒してくれるものは何ですか?

丸山 :寝ることです。とにかく寝る。休みの日は本当に寝ます。

赤見 :そこは去年と変わらないんですね。じゃあ、休みの前の日に遊んで、休みの日は寝るという? よくみんなで飲みに行くそうですが、お酒はそんなに飲まないんですよね?

丸山 :いや、そういう時は飲みますよ。でもちょっとの量でワーッとなっちゃいますね。だから女の子とご飯食べに行く時は絶対に飲まないですもん。飲んでいる時に言っても、信用性ないので(笑)。

赤見 :あはは(笑)。今、騎手の結婚ラッシュですが、影響されますか?

丸山 :はい。でもまだ結婚はしたくないです。したいんですけど、まだ早いかなと。ただ、とにかく子供が欲しいんですよね。子供、かわいいもん。女の子が欲しいです。

赤見 :まだ先の話ですが、「ジョッキーと結婚する」って言われたらどうします?

丸山 :えっ、ジョッキーと結婚するって連れてきたら? んー、考えちゃいます。

赤見 :じゃあ、男の子が「騎手になりたい」って言ったら大歓迎?

丸山 :いやー、あんまりなって欲しくないな。「やりたい」って言ったら仕方ないですけど、自分からなれとは言いたくないです。危ないですしね。でも、とにかく稼げることをして欲しい。遊んで欲しいですもん。つまらない人生は良くないですし。

赤見 :たしかに、そういう生き方を実践していますもんね。最後にこれからの目標を教えてください。

丸山 :その馬の全能力を発揮して、ケガなく制裁なく乗りたいです。どんどん重賞も勝ちたいですね。それと、この夏が終わったら、もうローカルは回らないで中央場所にいる予定なんです。そこで一流ジョッキーに負けないように、怒られ、怒られ、上手くなっていきます。

赤見 :怒られ怒られって(笑)。でも、若手のうちに言っておかないと、将来相当邪魔な存在になってくるだろうから。

丸山 :まあ、最近はもうそこまで言われなくなりましたけどね。去年はすごかったですよ。勝つ度に怒られましたから。何しても言われましたからね。

赤見 :何をしても…。でも、そこで負けてなかったですもんね。精神力が強いですね。そうすると、へこむのは先輩に怒られた時というよりは自分自身が?

丸山 :そう。失敗した時ですね。その時はへこみますよ。

赤見 :へこんだら、どうするんですか?

丸山 :やけ酒。飲めないのに(笑)。

赤見 :1杯で終了、みたいな(笑)?

丸山 :いや、梅酒ロック2杯で終了です(笑)。

東奈緒美 1983年1月2日生まれ、三重県出身。タレントとして関西圏を中心にテレビやCMで活躍中。グリーンチャンネル「トレセンリポート」のレギュラーリポーターを務めたことで、競馬に興味を抱き、また多くの競馬関係者との交流を深めている。

赤見千尋 1978年2月2日生まれ、群馬県出身。98年10月に公営高崎競馬の騎手としてデビュー。以来、高崎競馬廃止の05年1月まで騎乗を続けた。通算成績は2033戦91勝。引退後は、グリーンチャンネル「トレセンTIME」の美浦リポーターを担当したほか、KBS京都「競馬展望プラス」MC、秋田書店「プレイコミック」で連載した「優駿の門・ASUMI」の原作を手掛けるなど幅広く活躍。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング