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高倉稜騎手インタビュー中編

  • 2011年08月08日(月) 12時00分
昨年はJRA賞最多勝利新人騎手を受賞し、世代最強騎手となった高倉稜騎手。しかし、目の前に立ちはだかるのが、親友にして最大のライバル川須栄彦騎手。ふたりの熱い関係を暴きます!<8/1.2に掲載したインタビューの続きです>

◆マーメイドS、裏バトル

:前回のインタビューで、「スタートを上手く決めて、なるべく目立つような乗り方をしたい」ということでしたが、それはどうですか? 出来るようになってきましたか?

高倉 :それが、最近はあまりハナに行かなくなりました。消極的に乗っているわけではないんですけどね。減量も落ちて、がむしゃらに前に行くだけだと馬も大変ですし。

:そうですよね。減量はこれから取れるものですしね。

高倉 :はい。減量が取れたら平場も特別と一緒の斤量になりますので、そこを意識しています。そう考えるようになったのは、今年の春くらいですかね。自分の中でだんだんと変わってきたかなというのはあって。以前は、前に行くだけ行ってというレースが多かったんですけど、今ではだいぶ後ろからでも競馬をするようになってきています。

:それは今までの積み重ねですか? それとも誰かのアドバイスがあったんですか?

高倉 :いや、特に言われてはないです。何でしょうね? 自然に変わったと言いますか。もともと僕は馬任せで競馬をするので、ハナに行けない馬なら無理に前に行こうとはしなくて。

:そうすると高倉君が競馬で大事にしていることは、馬に合わせた騎乗をすることですか?

高倉 :そうですね。基本的に、馬は走ってくれるので、自分はなるべく馬に負担を掛けないように、エスコートしてあげるだけかなと思うんです。それができるようになるのが目標というか。それは騎乗する度に考えさせられることかなと思います。

:なるほど。でも、それがなかなか難しいですよね。現段階でつかんでいるものってありますか?

高倉 :うーん、いや、無いですね。やっぱり1頭1頭違いますし、毎レース毎レースでも違います。同じ馬でも2回目に乗ったら、全然違ったこともあります。そこはもう勉強ですね。

:勉強なんですね。今年の6月19日のマーメイドS(阪神芝2000m)で、13番人気のアースシンボルで3着にきました。 重賞の大きな舞台で、魅せましたね。

高倉 :アースシンボルは、去年のマーメイドSでも乗せていただいたんですけど(13番人気8着)、今年はメンバー的にもチャンスがあると思いましたし、斤量も軽かったですし、掲示板はあるだろうと思っていたんです。だから、逆に「人気がないな」と思って。

:じゃあ、3着にきたのも?

高倉 :びっくりではなかったです。もちろん3着に入れてうれしかったですけど、やっぱり勝ちたかったですね。直線でチラッとターフビジョンを見たら、川須が前にいたんです。その、前にいる川須にちょっとイラッとしちゃって。

※川須栄彦騎手は12番人気のモーニングフェイスに騎乗して5着。

:イラッと(笑)。「あれは抜きたいな」と?

高倉 :はい。それで余計に「負けたくない」と思って、気持ちがカッと出てきて。必死になりましたね。

:川須君は、あのマーメイドSが重賞初騎乗でしたよね?

高倉 :そうです。で、帰ってレース映像を見直したら、実況で「先頭が川須、初重賞制覇なるか」って言っていたんです。それを聞いてまたイラッとしました(笑)。

:ライバル心炸裂ですね。そういう勝負心が大事なのかもしれないですね。他に意識している騎手仲間っていますか? 今回の企画で美浦の丸山元気騎手も取材させてもらっているんですけど、丸山騎手は一つ上の期になりますか?

高倉 :そうですね、一つ先輩です。やっぱり、年の近い人には負けたくないと思っています。でも、同期が一番意識しちゃいますね。

:一番近くに川須君という最大のライバルがいますもんね。こうやって若手騎手が全体的にがんばっているなということについては、どうですか?

高倉 :すごく良い雰囲気で競馬ができていると思います。そういう環境があるというのは、大切だと思います。

:ちなみに、今年後輩も加わりましたが、下の勢力は気になりますか?

高倉 :いや、全然気にならないです。

:おっ、そこは余裕ですね。高倉君の次にこの企画に登場していただくのが、何度もお名前の挙がっている川須君なんです。今年大ブレークしていますが、どんな方ですか?

高倉 :うーん、真面目を装っている天然です(笑)。自分では真面目っぽく語るんですけど、実は天然で。

:そういうタイプなんですね(笑)。川須君とはプライベートでも仲良しなんですよね?

高倉 :はい。京都や大阪に一緒に買い物に行ったりしますね。買い物が好きなんです。あとは、一緒にカラオケに行ってストレスを発散したりしています。

:以前「ゴルフを始めたい」って言っていましたが?

高倉 :それが、まだなんです。車の免許を取ったら打ちっぱなしとか練習に行けるので、免許を取ったら始めようかなって。

:ジョッキーさんって、計画しないとなかなか免許を取りに行けないですよね。

高倉 :そうですね。今は夏時間で調教が始まるのが早いので、終わってから教習所に行けますから、今が取り時なんでしょうね。ただ、川須と行く約束をしているんですけど、川須が「教習所までの移動を原付でしたいから、原付の免許を取るまで待ってくれ」って言うんです。かれこれもう、1か月くらい待っているんですけど…。

:高倉君は、原付の免許を持っているんですか?

高倉 :僕は取りました。それも川須と一緒に行く予定だったんです。でも、いざ行くっていう時に「えっ、何時に行くの?」って言い出して。「もうすぐ行く」って言ったら、「俺、調教する馬がもう一頭いるんだけど」って。ちょっと抜けているんでしょうね(笑)。

:さすが天然です(笑)。栗東に住んでいたら車は必要ですし、ゴルフの前に、まずは車ですね。

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東奈緒美 1983年1月2日生まれ、三重県出身。タレントとして関西圏を中心にテレビやCMで活躍中。グリーンチャンネル「トレセンリポート」のレギュラーリポーターを務めたことで、競馬に興味を抱き、また多くの競馬関係者との交流を深めている。

赤見千尋 1978年2月2日生まれ、群馬県出身。98年10月に公営高崎競馬の騎手としてデビュー。以来、高崎競馬廃止の05年1月まで騎乗を続けた。通算成績は2033戦91勝。引退後は、グリーンチャンネル「トレセンTIME」の美浦リポーターを担当したほか、KBS京都「競馬展望プラス」MC、秋田書店「プレイコミック」で連載した「優駿の門・ASUMI」の原作を手掛けるなど幅広く活躍。

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