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「競馬学校の思い出」第3回

  • 2011年09月21日(水) 18時00分
■先輩後輩間のちょっとおかしな“暗黙のルール”

優作 1年生は、つねに走っていなければいけないっていうルールがあったよね。

松山 あった。寮の外に一歩出たら、歩いちゃダメっていう。あと、靴を履いてはいけないっていうのもあった。長靴しか履いちゃダメだったんだよね。それから、Gパンも禁止。

優作 そう、だから入学してから半年くらいは、ずっーとジャージ(笑)。

恭介 あと、会うたびに何度でもあいさつしなきゃいけない。だからクセになっちゃって、外出先で何度もまったく知らない人にもあいさつしそうになった(笑)。

恭介はあいさつがクセに

一同 わかる、わかる!

恭介 コンビニとかでも、知らない人に「おはようございます」って言いそうになったり(笑)。

松山 今でもない?

恭介 たまにある(笑)。

松山 たしかに、あいさつはものすごい回数したよね。

優作 美浦にいるとき、いったい自分は1日に何回くらいあいさつしてるんだろうと思って、数えたことがあるよ。そしたら、朝だけで200回、「おはようございます」って言ってた(笑)。

優作騎手は1日200回越え!

高倉 僕は夜の厩舎の見回りが…。

優作 ああ、1年生が戸締りとかチェックするあれな。

高倉 その作業は早く終わらせたほうがいいのかと思って、ササッと終わらせて走って帰ったら、今ここにいる先輩方に、めっちゃ怒られました! で、それ以来、僕のあだ名が“マッハ高倉”になって(笑)。

学校時代のあだ名は「マッハ高倉」

優作 あんまりにも早かったから、ちゃんと確認したのかと思ってさ。

恭介 馬の具合もチェックしなくちゃいけないからね。

優作 でも、たしかに理不尽だなと思ったのは、その見回りのときも“走れ”って言われたこと。走りながらなんてちゃんと見られないし。でも、ゆっくりやってると、たまに先輩が陰で見てて、怒られるんだよね。

■満腹食べたい! THE“水貯め”大作戦

高倉 (外出が許される)日曜日の朝と月曜日の朝で、体重が500グラム以上変動した場合、罰則がありましたよね。

恭介 あった。それが3回あった時点で退学だし。

優作 1年のころ、その対策として、よく“水貯め”したなぁ。先輩に教えてもらったんだよね。

恭介 土曜日に思いっ切り体重を落として、夜、カフェインが入っているものを1リットルとか2リットルとか飲みまくるんだよね。で、日曜日の朝、おしっこを我慢した状態で検量を受ける(笑)。

優作 それで、検量後に全部出して、出したぶんだけ外出したときに満腹食べるっていう作戦で。

恭介 そうそう、出したぶんだけ食えるぜ! ってね。

高倉 僕もやりましたけど、夜中に目が覚めませんでした? 夜中の2時くらいに、僕、我慢できなくなったことがありました…。

優作 俺だって、夜中の2時くらいから冷や汗かいてたよ(笑)。でも、今トイレに行っちゃったら、すべてが水の泡だと思って、必死にガマンした。

恭介 寝汗もかくから、朝、予定より体重が減っちゃってたりして。そこでまたお茶を飲んで、体重を増やす!

高倉 あのときほど、トイレを我慢したことはないですよ…。

松山 2リットルのペットボトルを、グビグビ飲んでたもんな(笑)。

松山騎手は2リットルの水を一気飲み!

優作 でも、3年生になったら、水貯めしなくなったよね。

松山 うん。それほど食べたいと思わなくなったな。

恭介 体が慣れてくるんだろうね。

元祖「キシュトーーク」のレギュラー陣、国分恭介、国分優作、松山弘平、川須栄彦、高倉稜を中心に、栗東・美浦・地方からも幅広く、これからの競馬界を担うU25の若手ジョッキーたちが登場します!

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