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一年の計はSSで

  • 2002年12月23日(月) 13時48分
 中山金杯を予想するとなれば、当然、1月の中山芝2000mという条件で様々なデータを調べなければならない。

 そのうち、データの定番とも言える種牡馬別成績を見てみると、一定の傾向に気づく。

 金杯と同月・同コースで活躍が目立つ種牡馬といえば、まずサンデーサイレンスだ。のべ15頭が出走し、連対率は46.7%。単勝回収率196%・複勝回収率142%と文句のない成績をあげている。中山金杯そのものも2勝しているし、京成杯のボーンキングもいるから重賞実績という点でも十分だ。

 ブライアンズタイムも成績はいい。勝利度数は[1-3-1-1]で、複勝回収率が146%ある。

 サンプル数が少ないところでは、オペラハウスが挙げられる。なんと3戦3勝。馬はカリスマサンオペラとフサイチドラゴンの2頭だが、3勝は1、6、8番人気でのものだから、これは適性があると判断せざるをえない。

 反対に、成績がいまひとつなのはトニービンだ。のべ33頭が出走しながら、1着は2回のみ連対率18.2%は全馬平均をかろうじて上回っているものの、単勝回収率13%・複勝回収率47%ではとても買えない。さらに、4戦して馬券絡みなしのコマンダーインチーフや、3戦して馬券絡みなしのサッカーボーイも買えない。

 ここでひとつのポイントに気づく。SSとBT、オペラハウスが買い、トニービン以下の種牡馬がイマイチといえば、そのまんま有馬記念の傾向と同じではないか。

 02〜03年の中山は例年と馬場の作り方が違うようにも見えるが、有馬記念を参考にするなら間違いはない。その有馬記念が父クリスエスと父プレザントタップで決着したのは厄介だが、3着のコイントスを見る限り、「今年もSSはイケる」と考えていいだろう。アグネススペシャルなど何頭かいる登録馬の中から、軸を選びたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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