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有馬記念が終って・・・

  • 2002年12月23日(月) 19時11分
 いよいよ今年最後の原稿になった。皆様、有馬記念はいかがでしたか? 終ってみると、シンボリクリスエスの強さばかりが目立ち、私の密かに狙っていたファインモーションは牡馬陣の「壁」を破れずに敗退してしまった。うーん、残念。

 さて、12月21日(土曜日)には、浦河でも老舗の育成牧場の日進牧場で恒例の忘年会が行われた。何しろ大手の牧場だから、従業員とその家族がほとんど参加すると総勢50人ほどにもなる。日進牧場は、伝統的に浦河町内の焼肉屋さんで行う。外国人スタッフも交えて、まずは食べて飲んでというスタートだ。ほどほどに座が盛り上がったところで、「ビンゴゲーム」になる。「特別賞与」もあるので、みんな必死の形相で番号を聞き、用紙に穴を開けて行く。賞金や賞品がかかっていると、本当に真剣そのものなのだ。

 その席上、話題は翌日の有馬記念のことになった。日進牧場の育成馬といえば、最近ではメイショウドトウが知られている。そして今年の有馬記念には、タップダンスシチーが出走していたのだった。

 「明日、タップダンスシチーで勝負してみるかな」などという声も出ていたのだが、それはむしろ(馬には悪いが)ジョークとして口に出してみる程度のニュアンスだった。「おお、買ってみろ、来るわけねーだろ、ばーか」などという台詞も飛び交った。

 しかし、である。世紀の劇走を見せたタップダンスシチーは、見事2着に粘り、万馬券の立役者となったのだから恐れ入る。シンボリクリスエス絡みの馬単20630円は、完全にタップダンスシチーが盲点になっていたことを物語る配当だ。もし、牧場の関係者の中で、この馬に思い入れがあって、総流しでタップダンスシチーから全馬へ馬連で1000円ずつでも購入していたとしたら、ちょっとした「臨時ボーナス」になっていたことだろう。馬連でも14830円だったのだから。とにかく、今年の有馬記念の馬券を当てた人に私は最大限の敬意を払いたい。どうやって推理したのか、ぜひ伺いたい気がする。

 ところで、あとわずかで新年を迎える馬産地だが、来年こそ少しは景気が上向いて欲しいところである。元旦2日には、毎年恒例の「浦河神社騎馬参拝」が行われる。軽種からポニーまで、およそ20頭が101段の石段を駆け上がって、お参りをするのである。28日から三日間は、ポニーに乗った小学生を無事参拝させるための「特訓」も予定されている。もし、馬産地に来られる方がおられたら、ぜひこれを見ていただきたいと思う。その模様は、新年の最初の当欄でご紹介したい。

 また、これも新年になっての話だが、来る1月12日には、京都競馬場で「シンザン記念」が行われる。

 毎年、夏の「シンザン・フェスティバル」にて選考したミスシンザン二人も、この日京都競馬場に赴き、表彰式などをお手伝いする予定となっている。不肖私も同行し、当日は京都競馬場で過ごす予定だ。もし関西の競馬ファンの方で、競馬場までお越しの場合には、ぜひお声をかけて下さい。(顔写真をご参照していただきたい)

 皆様、それでは、良いお年を。来年もまた、よろしくお願い申し上げます。

岩手の怪物トウケイニセイの生産者。 「週刊Gallop」「日経新聞」などで 連載コラムを執筆中。1955年生まれ。

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