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AJC杯、休養明け馬の取捨は?

  • 2003年01月20日(月) 20時10分
 AJC杯には15頭が登録してきたが、その内訳をレース間隔別に記すと次のようになる。

 中1週   2頭
 中2週   4頭
 中3週    0頭
 中4週    1頭
 中5〜8週  4頭
 休養明け  4頭

 休養明けの中には上位人気が予想されるバランスオブゲームがおり、タイガーカフェ、チアズシュタルクもある程度新聞にシルシが付くレベルと言えるであろう。
 休養明けの馬というのは言うまでもなくその取捨が難しいわけだが、次のデータを見るとある程度結論が出てくる。

 93〜02年の10年間に行われた芝2000m以上の古馬重賞(3歳上、4歳上)に出走した馬をレース間隔別に見た場合、

○中9週〜半年の休み明け
 連対率19.7% 回収率:単勝52%複勝71%

○半年以上の休み明け
 連対率 9.2% 回収率:単勝38%複勝37%
 
 まず、長期の休養を挟んだ馬(今回の場合チアズシュタルクとケイエムチェーサー)は無条件に切っていい。全馬平均の連対率・回収率と比べても数値はかなり低い。

 3ヶ月の休み明け(バランスオブゲーム、タイガーカフェ)は連対率としては悪くないのだが、単勝回収率の低さが気になる。馬単の2着付けが妥当な評価ではないだろうか。

 評価が厳しすぎると思われるかもしれないが、AJC杯そのものでは過去10年、中9週以上の馬が1頭も連対しておらず、使われてきた組の方が圧倒的に優位という事実もある。その中でも11〜12月以来の出走となるフサイチランハート、マグナーテンがベストのローテとなるので、それを1着付けに取り、前述の馬を2着付けとするのがよいだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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