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国分恭介騎手の「あいうえおトーク!」第2回

  • 2012年02月15日(水) 18時00分
昨年の10月末に見事100勝を達成し、自力で減量をクリアした国分恭介騎手。いよいよ勝負の4年目を迎えます。「あいうえおトーク」第2回は、「さ」〜「ぬ」まで全13問。デビュー当時の苦い思い出から、納豆のおいしい食べ方まで、恭介騎手の素顔に迫ります。


昨年の10月末に通算100勝を達成し、減量の恩恵がなくなりました。減量が取れたことで、変わったことはありますか?

恭介 勝てなくなりました。減量があったころに比べると、チャンスのある馬にめぐり会う機会が減っているというか…。やっぱり、減量は特典なんだなと。なくなれば、一流の方たちと同じ土俵で戦うわけですからね。頑張らないと。


重賞初制覇(10年府中牝馬S・テイエムオーロラ)の瞬間、真っ先に頭に浮かんだことはどんなこと?

恭介 頭のなかが真っ白になりました。ぼんやりしてしまいました。

──4番人気に推されていましたが、緊張はありましたか?

恭介 なぜかわからないんですけど、全然緊張しなかったんです。前日もぐっすり眠れましたし。走るのは馬なので、人間が硬くなっても仕方がないなと思いまして。そうしたら、レースもうまくいきました。


好きな競馬場はどこですか?

恭介 最近は、阪神か小倉が好きですね。昔は中京が好きだったんですけど、コースが変わるので。

──阪神芝の長距離の成績がいいですよね。

恭介 阪神は乗りやすいです。京都は、1年目は得意だったんですけど、最近は苦手ですね。行った行ったで、前々の競馬が多いかと思うと、馬場が荒れたら今度は後ろから…みたいな。なかなかうまくいかないです。馬場がどうこうより、不器用なんですね、乗ってる人間が(笑)。


先輩からのアドバイスで、一番印象に残っているのは?

恭介 秋山さんに『馬の体力をガソリンと考えて、なるべく消費しないように乗って、エコな競馬をしろ』と言われました。人間がジタバタすることなく、馬に変なプレッシャーをかけないで、体力を温存したほうが絶対に走ると。そのアドバイスが印象に残っています。

秋山騎手の言葉が印象に残りました

秋山騎手の言葉が印象に残りました


外を回る競馬と内を突く競馬、どちらが得意(好き)ですか?

恭介 気持ち的には内に行きたいんですけど、実際は、内に行けば詰まって、外に行けば届かない(笑)。内からロスなく抜けてくるのが、一番いいんですけどね。なかなかうまくいかないです。


大好きな馬を1頭教えてください。

恭介 僕、落としにかかってくる馬以外は、み〜んな好きなんですよ。馬がホントに大好きなので。


調教中に落馬のアクシデントがあり、同期のみんなより1週間遅れてのデビューとなりましたが、当時はどんな心境でしたか?

恭介 かなり焦りました。脳しんとうを起こしたので、落ちた前後の記憶はないんですけど、口の両端が裂けて、5針くらい縫ったんです。乗りたい気持ちはあったんですが、実際、頭がすごく痛くて。これでは乗れないだろうなぁと思いつつ、やっぱりみんなと一緒にデビューしたかった。

──それだけのケガを負いながら、1週遅れで追いついたのはスゴイです。

恭介 でも、1週目に松山が2勝したんです。それで焦りが増して…。次の週から乗れたのはすごくうれしかったんですけど、正直、首は痛いし、並脚を乗るだけで頭痛はするしで、体調は競馬どころではありませんでした。苦い思い出です。


ツルマルボーイが好きだったそうですね。それをプロフィールに書いたことがきっかけで、橋口厩舎から騎乗依頼があったとか。どんなところが好きだったんですか?

恭介 好きだったというか、すごく印象に残っている馬なんです。乗馬クラブで、たまたま安田記念(04年)を観ていたら、直線で真ん中を一気に突き抜けてきて。“すごい馬がいるんだなぁ”と思って、記憶に残っています。


テイエムオーロラでは、重賞を含めて4勝を挙げました。思い出深い馬だと思いますが、どんな馬でしたか?

恭介 年を追うごとに、良くなっていった馬でしたね。最初は全然乗りこなせなくて、結果を出せなかったんですけど。骨折明けで戻ってきたあたりから、すごく良くなってきて。普段はうるさい馬でしたね。とにかくジッとしていられない(笑)。それに、僕が近づくと耳を絞って嫌がるんです。相当、嫌われてたんでしょうね(笑)。やっぱり馬は、叩く人は嫌いなんですよ。


読書が趣味だそうですが、好きな作家や作品を教えてください。

恭介 最近は全然本を読んでないんですけど、昔は重松清さんが好きで、なかでも『エイジ』(新潮文庫)っていう作品が好きでしたね。中学生のときに読んだんですけど、主人公が同年代の男の子で、共感できる部分がいっぱいありました。


納豆の一番おいしい食べ方を教えてください(恭介騎手は茨城県出身)。

恭介 最近は、梅干しを入れて……

──えッ!? 梅干し? 入れるんですか!?

恭介 はい、おいしいですよ! あと卵の黄身と、付属のタレを少々(笑)。これの食べ方が、最近のお気に入りです。こだわりは、ご飯にかけずに、冷たい納豆をそのまま食べることです。昔から、温かいご飯と一緒には食べません。


人気馬と穴馬、勝って気持ちがいいのはどっちですか?

恭介 やっぱり1番人気ですね。1番人気で勝つと、仕事をしたなぁっていう気持ちになるので。達成感があります。もちろん、何番人気の馬でも、勝てれば全部うれしいんですけどね。


抜き打ち検査をされて困るものが、部屋やバッグのなかにありますか?

恭介 部屋そのものが…(苦笑)。すごく汚いので、絶対に見てほしくないです。

【次回のキシュトーーク! は?】
次回の『あいうえおトーク』は、「ね」〜「も」まで全12問。マカオ見習い騎手招待レースで見た“意外な光景”や、初GI騎乗の“痛い思い出”など、貴重なエピソードの数々をお届けします。

元祖「キシュトーーク」のレギュラー陣、国分恭介、国分優作、松山弘平、川須栄彦、高倉稜を中心に、栗東・美浦・地方からも幅広く、これからの競馬界を担うU25の若手ジョッキーたちが登場します!

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