共同通信杯にはブラックカフェとネオユニヴァース、2頭のSS産駒が登録している。ネオユニヴァースはきさらぎ賞との両睨みだが、もしここに出てくれば同じSSの2勝馬で、ブラックカフェは連続での重賞出走、ネオユニヴァースは500万下からの昇級戦という形になる。
SS産駒のセオリーでいけば、ネオユニヴァースのようなパターンの方が「買い」だ。若いSS産駒は知名度が浸透してから買うのでは遅く、上がり馬の「上がり際」に買った方がいいのだ。
京成杯のときに各メディアで発表した話だが、3歳限定重賞(牝馬戦除く)に出走したSS産駒を前走クラス別に分けると、複勝回収率がプラスなのは前走新馬〜1000万条件(秋のセントライト記念なども含まれるので前走1000万条件という馬が出てくる)の馬たち。しかも全クラスプラスなので、傾向としての確かさが確認できる。一方で、前走もオープンに使われていた馬の複勝回収率は50%前後しかない。
当の京成杯も未勝利戦を勝ったばかりで昇級+格上挑戦の形となるスズカドリームが制したわけだし、傾向にしたがって先述の2択もネオユニヴァース……といきたいところだが、共同通信杯だけは扱いが難しい。
平成以降の14回をトータルすると、前走クラス別の成績が、
新馬 (3着以内なし/14走)
500万下 連対率13.6%・複勝回収率47%
OP特別 連対率15.2%・複勝回収率77%
G3 連対率31.0%・複勝回収率130%
となっていて、前走重賞組の天下なのである。しかも、2000mからの距離短縮馬がけっこう強く、ブラックカフェは良い傾向にすっぽり当てはまってしまう。
SSの傾向をとるかレースの傾向を取るかということである。ネオユニヴァースが来週に回れば、悩むことなく「両方とも買う」ということにできるのだが……。