かなりハイレベルな牝馬重賞ののようなイメージもあるが、実際には大混戦。芝の重賞を制しているのは、レディパステル(オークス)のほかに、前走、ペリエ騎手が乗って54キロでG3を勝ったハッピーパス。そして6歳馬フューチャサンデーが3年も前のクイーンCを勝ったのと、同じく6歳マルターズスパーブがやはり3年前のフラワーCを勝った記録を持つだけ。
他は良くてオープン特別の勝ち馬にすぎないから、調子ひとつ、展開ひとつ大波乱もありそうなハンデ戦だ。たとえば、明らかに格下の8番フラワーチャンプとて、前走55キロで、牡馬のタガノマイバッハ(先週の中京記念勝ち馬)と0.1秒差。それもまったく良績なしの芝だったから、デキの良さを評価すれば52キロのここは好勝負して不思議ない力関係ともいえる。
さらに難しくするのが芝。昨年は好時計続出の芝で、このレースも1分45秒4のタイレコード(ダイヤモンドビコーが5馬身差圧勝)になったが、おそらく今年は1分48〜49秒だろう。大半の馬が通用する。
少し時計のかかるコンディション歓迎。もう6歳春だが、昨年暮れあたりから調子を上げている14番フューチャサンデーを穴馬の1頭として注目。前走のマイル戦はスローで前残り(48.0−46.6秒=1分34秒6)だったが、直線インにもぐり込んで勝ったハッピーパスとは0.3秒差だけ。上がり34秒3差を詰めた内容に衰えはない。前走1キロ差だったハッピーパスとは、今度は1800mになって4キロ差。十分に射程圏だ。
母の父リアルシャダイ、その前がノーザンテースト、リマンド…。少し時計のかかる1800mベストだろう。北村騎手とのコンビは2度目だが、前回乗ったのは昨年の6月。10番人気の伏兵として一気に突っ込んで勝っている。手は合いそうだ。