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斤量52キロで減量失敗!? 小牧騎手一人ほろ酔いトーク(1)

  • 2012年07月03日(火) 18時00分
今月は、小牧騎手行きつけのお店『和彩 温』を舞台に、一人ほろ酔いトークを大展開! 真面目な話からぶっちゃけトークまで、さまざまなテーマを用意して、小牧騎手に挑みました。1回目の今回は、酔いもまだ序の口。ベストレースを思い入れたっぷりに語ってくれました。

■52キロはしんどかったけど、うれしかったなぁ
──今回は、ダービーの週から開催6日間を対象に、ベストレースとワーストレースをうかがっていきたいと思います。

小牧 ベストレースは、6月9日にハナ差勝ちしたレースやね(阪神7R・3歳上500万・ダ1400m)。ナムラアピア。その馬のために、1週間かけて体重を落として。ゴール前は、ほんまに拝むような気持ちやったわ。

──浜中騎手との壮絶な追い比べでした。いったん並ばれてから、差し返したようにも見えましたが。

小牧 ゴール前で、隣の浜中くんに聞こえるくらいの声で『頼むーー!』って叫んだら、馬の鼻がシュッと前に出てくれたの。うれしかったわぁ。

根性の52キロ騎乗で勝利

根性の52キロ騎乗で勝利

──52キロでの騎乗は、去年の11月以来でしたものね。

小牧 そうそう。しんどいね。よう乗れんわ(笑)。

──レース前は、どんな1週間を過ごされたんですか?

小牧 もう、すごかったですよ。それ以前に、減量失敗したんですわ(笑)。僕、だいたいがせっかちやから、早めに体重を落としすぎてしまってね。前の週の日曜日、安田記念が終わってひとりで帰ってきたんやけど、新幹線のなかに美味しいお弁当があって。中華風弁当なんやけどね(笑)。なぜか僕、焼き飯を残しましたわ。もうそのときから、次の週の52キロが気になって仕方なかったんやね。

──日曜日からスイッチが入っていたんですね。

小牧 そうそう。日曜日なのに、ちゃんとまっすぐ家に帰ったし(笑)。で、月曜日は、朝起きてロイヤルオークホテル(琵琶湖の畔のホテル)まで1時間近くかけて歩いて、さらに1時間ホテルのプールで泳いで。そこからまたニューびわこっていうホテルまで歩いて、温泉に入りましたわ。

──月曜日からハード過ぎます…。

小牧 なんかもうね…、とにかく気になってしまってね。早めに体重を落として体を慣らしたうえで、いつもと変わらない気持ちで乗りたかった。そしたら、早めに落としすぎて、当日逆にしんどくなってしまった(笑)。

──食事はどうされてたんですか?

小牧 朝、昼は食べずに、夜は1週間ずっと鍋。ご飯は食べなかったね。あとは、とにかく外に出なかった。飲みにも一度も行かなかったしね。いや〜、しんどかったわ。

ナムラアピア、5月未勝利勝ち

ナムラアピア、5月未勝利勝ち

──きつい減量を覚悟した上で、その騎乗を引き受けたのは、どういった気持ちからですか?

小牧 前走の勝ちっぷりが、あんまりにも強かったからね。人に乗られるのが嫌だった。だから決意をしたんやけど…、もう喉が渇いて渇いて仕方なかったね(笑)。

──汗取りもそうですが、とにかく体から水分を抜くんですものね。

小牧 そう。ダイエットとしては、僕らのやり方はダメなやり方なんですわ。水分を抜いているから、もうリバウンドが激しくて。

──52キロに乗るということは、実際の体重はどこまで落とすんですか?

小牧 僕の場合は、裸で50.8キロまで落とす。今日(火曜日)は54キロくらいで、いつもは週末に向けて、52キロまで落とせば十分なんやけどね。

──でも、苦しい思いをされた甲斐がありましたね。

小牧 ホンマやね。減量を頑張った甲斐がありました。あれで負けてたら、どれだけショックやったか…。でもまぁ、当分52キロはいいですわ(笑)。

──なにしろ、私たち一般人の“1キロ”とは、次元が違いますものね。

小牧 うん。でも、今の若い子はみんな軽いよ。僕はまだ脂肪があるほうなんやけどね。そういえば、先週は太宰くんが52キロで苦しんでましたわ。彼は背が高いから大変やと思う。阪神の鞍置き場が彼の正面なんやけど、レース上がりにわざと彼の前で炭酸をグワーッと飲んで、「最高やね!」って4回くらい言ったりましたわ(笑)。イジメやね(笑)。

──小牧さん、ひどい(笑)。では続いて、ワーストレースをお願いします。

小牧 アドマイヤコリンの舞子特別(6月17日・2番人気5着)とか、ローゼンケーニッヒの2戦目(6月16日・2番人気4着)とか…。大事に乗りすぎて後ろからになってしまって、結局届かずっていうね。僕に勇気が足りんかった。掛かってもいいから、もうちょっと思い切って乗らなアカンなと思いました。出して行けば、たしかに掛かる可能性はあるけど、それを我慢させるのが一流やなって。

小牧騎手が特別にリクエストした金目鯛と鯛の豆乳しゃぶしゃぶ

小牧騎手が特別にリクエストした
金目鯛と鯛の豆乳しゃぶしゃぶ

【お店DATA】
『和彩 温』(わさい おん)
住所:滋賀県草津市矢橋町105-1 カーサ・ソラッツオ弐番館1階
電話:077-566-0856
営業時間:12時〜15時/17時半〜22時
URL:http://www.wasaion.com/

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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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