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松山弘平騎手、ブレイクの裏側に迫る!(2)

  • 2012年07月11日(水) 18時00分
7月8日終了時点で40勝を挙げ、関西リーディング6位。今、もっとも注目の若手といえば、この『キシュトーーク!』でもおなじみの松山騎手です。デビュー初年度に挙げた36勝を、あっさりと更新した今年、いったい彼にどんな変化があったのでしょうか!?  今月は、4週にわたってブレイクの裏側に迫ります!

■忘れられてしまうのが怖かった
──2年目から昨年の中盤までは、落馬が尾を引いていたとのことですが、具体的にはどのレースでのアクシデントですか?

松山 レース中の落馬以前に、2年目の1月、調教中に馬に蹴られて骨折したんですよ。6月にはレース中に落ちて、胸椎を4本圧迫骨折して…。大きなケガにはつながりませんでしたけど、7月にも落馬しました。

怪我をしない大切さを痛感

怪我をしない大切さを痛感

──たしか9月には、4頭が落馬するレースがあって、松山騎手もそのうちのひとりでしたよね。

松山 そうです。そのときに首を痛めてしまって。首って、何をするにしても力が入る場所なんですよね。たとえば、起き上がるだけでも、首の力ってすごく重要で。入院したんですけど、最初の2〜3日はベッドから起き上がることすらできませんでした。首って本当に大事だなって痛感しましたね。

──今はもうすっかり?

松山 今はもう、まったく影響はないです。痛み自体はすぐに引きましたから。ただ、それ以来、騎乗フォームについて注意されることが多くなりました。どうしても背中が丸くなってしまって、キレイに乗ることができなかった。

──それだけ落馬が続けば、精神的な影響も大きかったのではないですか?

松山 そうですね。落馬した直後は、“怖い”っていう気持ちがあったと思います。でも、そういうレースに対する恐怖みたいなものは、すぐに解消されたんです。それよりも、長期の休養こそありませんでしたが、休んで復帰して休んで復帰してを繰り返していたので、乗れなかった期間に忘れられてしまう怖さが大きかった。

──新人賞を獲って、さあこれから!という大事な時期でしたものね。

松山 はい。なにせ、“このままじゃ忘れられてしまう…”っていう気持ちが強かった。僕はもうダメなんじゃないかと思ったこともありました。実際、復帰した直後は、騎乗馬が1頭しかいなかったり。休んじゃいけないんだって本当に思いました。そんななかでも、(2年目の)前半はそれほど成績も悪くなかったと思うんですけど、後半になるつれてどんどん悪くなっていって…。すべてが悪いほう悪いほうにいってしまったというか、本当にすべての流れが悪かったですね。

復帰しても流れが悪く…

復帰しても流れが悪く…

──結局2年目は30勝。たしかに、秋競馬に入って以降、ペースダウンした印象があります。

松山 そうなんです。しかも、その流れのまま3年目に突入してしまって…。勝利を挙げるまでに時間がかかりました(2月6日)。それに、3年目にして初めて、ケガでもないのに土日が休みになってしまった週があって。みんなが騎乗しているなか、初めて私服で競馬場に行って、みんなの手伝いをしました。

──それはつらい経験ですね…。

松山 ホントに…。同時に減量も減ってきましたからね。やっぱり、3キロと1キロでは、3キロに騎乗馬が集まりますから。

──私服で競馬場に行った日のことは、やはり強烈に覚えているのではないですか?

松山 はい。乗りたいなぁっていう気持ちがすごくありましたね。でも、装鞍の手伝いだったりとか、今自分にできることをしようと思いました。

──頑張っていれば、必ず見ていてくれる人はいますからね。

松山 そうなんです。“アイツ、乗ってないんや。でも頑張ってるな”って思ってくださった方もいて。今でこそ、いろんな厩舎の馬に乗せていただけるようになりましたけど、そういう苦しい時期にたくさん乗せてくださった調教師の先生方には、本当に感謝しています。もし、そういう先生方がいなかったら、今はなかったなぁと思うので。

──落馬が続いたとはいえ、1年目が順調だっただけに、ご自分のなかでも落差が大きかったのではないですか?

松山 はい。どんどん成績が下がっていきましたから。技術的には、1年目より絶対に上がっていると思っていたので、余計に悔しくて。しかも、同期の(国分)恭介とか(丸山)元気とかが、2年目にどんどん伸びてきて…。すごく悔しかった。一時期は本当に悩みました。

──同期の活躍は刺激になる一方で、焦りにもつながったり。

松山 本当にそうでした。一緒に寮で生活しているわけですから、やっぱり気になって。デビューしたばかりのころは、今なんかよりもずっと、ライバルっていう意識が強いですからね。

【次回のキシュトークは?】
 つらい時期を乗り切り、昨年の秋から徐々にリズムが戻ってきたという松山騎手。はたして、リズムを取り戻したきっかけとは何だったのでしょうか。次回は、3年目に迎えた転機についてお聞きします。

元祖「キシュトーーク」のレギュラー陣、国分恭介、国分優作、松山弘平、川須栄彦、高倉稜を中心に、栗東・美浦・地方からも幅広く、これからの競馬界を担うU25の若手ジョッキーたちが登場します!

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