ここをステップに選んでもG1桜花賞には中2週で出走できる。当然、桜花賞へのステップレースの1つで、また今年も関西馬まで遠征してきたり、東の注目馬で2連勝中の1番セイレーンズソングが出走してきた。
しかし、フラワーCが創設されてもう16年、ここをステップに桜花賞に挑戦した馬は、なんと[0-0-2-17]。1頭も連対できないでいる。なぜなのだろう。
1番セイレーンズソングの鈴木康厩舎では、過去、この馬の祖母になるフリートーク、あるいはユキノサンライズ、ウィーンコンサート。みんな桜花賞で有力にみえたがあと一歩が足りなかった。93年のホクトベガ、のちにオークス馬となった02年のスマイルトゥモローも桜花賞は凡走に終わっている。
中2週で関西への遠征は、慣れた古馬にとってはなんでもないが、大半は初の長距離輸送になる3歳牝馬にとっては、目に見えない負担がある。少なくとも、クラシックを制するためのプラスアルファの活力を使ってしまうためだろう。
関東馬は桜花賞を16連敗中。チューリップ賞のころに西下し、輸送でのロスを最小限にとどめるなど、考えられる限りの最善のステップを選ばなければならない。
セイレーンズソングには、今度こそ、このステップでも大丈夫であることを示してほしいと同時に、また歴史は繰り返されるのかもしれないという、関東ファンとしての大きな不安もある。ここは通過できる気がする。桜花賞に行くのだろうか。それともオークスまで待つのだろうか。なにせ、桜花賞でもう16連敗中(空前の歴史である)なだけに、見守る側としても気になる。
オークス向きという点では、前走の2000mで、スズジャパン、ブラックカフェなどの牡馬を問題にしなかった12番マイネヌーヴェルのレースぶりに注目したい。この馬はオークスにマトを絞っている。