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「食事を我慢するのは嫌や」太、ただいま休養中!(2)

  • 2012年12月18日(火) 18時00分
先週より調教での騎乗を再開し、いよいよ今週末から復帰予定の小牧騎手。今回は、休養中に改めて思い至ったこと、さらに、引退馬の余生についてのユーザーからの質問に、意外なエピソードを明かしてくれました。

■サプリメントを1日60錠飲んでます!
──怪我の功名といいますか、怪我をしたスポーツ選手がリハビリによって、関節の可動域が広がったりすることがあるそうですね。今現在、体の変化は感じますか?

小牧 加圧トレーニングは、まだ初めて1か月も経ってないから、変化はそれほど感じてないね。体重が変わらないくらいかな。でも、前にもいったように、僕には騎手しかないと改めて思ったっていう、気持ちの変化はあったね。それで、目標を50歳から55歳にしたんやけど、55歳まで元気に乗るには、どういうことをしたらいいんやろ…っていうことを考えました。
太専用サプリが!?

太専用サプリが!?

──なにか新しいことを始められたとか?

小牧 これはまだあんまり人には言うてないし、始めてもいないんやけど、サプリメントとかに頼ってもいいのかなって思い始めて。加圧トレーニングの先生が、病院とかいろいろ手広くやってらっしゃる方でね。その先生が「小牧さんの年齢でも、体はもっと良くなる」っておっしゃって。この前、そこで血液検査をしたんです。その結果で、今の僕に何が足りないのかを全部調べてくれるらしいんですわ。で、今の僕に見合ったサプリメントを出してくれるっていう。

──小牧さん専用の組み合わせで、処方してくださるということですね。

小牧 うん。それをね、作ってもらおうかなと思って。レースのあと、日によっては筋肉痛になったり、めっちゃ疲れる日があるんですわ。そういうのが少しでも軽減されるなら、何でもやってみようと思ってね。今もね、骨に効くサプリメントを出してもらっていて、1日3回、1回につき6種類、全部で20錠くらい飲んでる。

──1回で20錠! 1日3回だから、1日合計60錠ということですか!?

小牧 そうやねん。僕ね、そういうの平気やねん。水がなくても飲めるで(笑)。本当はプロテインも飲んだほうがいいんらしいんやけど、それは止めといたわ。筋肉が付いて、これ以上体重が重たくなったらどうしようもないから。これ以上、食事を我慢するのは嫌や(笑)。

──でも、1日60錠はスゴイですね…。効果は感じますか?

小牧 僕自身、実感はないけど、順調に骨に膜が張ってきてるって言われたわ。そういえば、おもしろい話があってね。そのサプリメントを飲み始める2〜3日前から、腹筋と背筋をジムで鍛えてたんです。前だったら絶対に筋肉痛になるのに、全然ならへんねん。嫁さんと「あのサプリメントのおかげかなぁ」って話したりしてね。で、さっき言った血液検査の前に「(サプリメントの)効果はありましたか?」って先生に聞かれて、筋肉痛にならへん!って、意気込んで言ったんです。そうしたら、先生が言いづらそうに「いや…、あのサプリメントは骨にしか効かないので、筋肉は関係ありません」って(笑)。その話を友達にしたら、「単に(腹筋、背筋運動の)回数が足らんのや」って言われたわ。よく考えたら、たしかにそうやった(笑)。

──まぁ、あまり無理をなさらずに(笑)。続いて、ユーザーからの質問を。「園田時代の師匠である曾和先生が、引退馬の余生を守る活動をされているそうですね。JRAの調教師さんやジョッキーも、なにか活動をされているのでしょうか? また、今現在されていなくても、将来的に何か活動していきたいと思われますか?」という、シビアな質問です。

小牧 ほかの人はわからへんけど、僕自身、今は(そういった活動は)あまり考えてないね。今は自分のことで精一杯や。でも、詳しいことはわからへんけど、それに近い活動をやってる人はおるで。僕らジョッキーは、毎年毎年どんどん馬が出てくるなかで、その馬たちに乗せてもらって、結果を出すことが仕事やからね。種牡馬になれるような馬は一握りやけど、勝てばその馬の価値は上がるでしょう。それは結果的に、余生を左右することやから。ただ、余生という意味では、「この馬は乗馬に向いてるやろうなぁ」とか、思う馬はいるよ。

──そういえば以前、四位さんが、タイキパイソンが引退するときに、管理されていた藤沢和先生にお願いして引き取られたとか。現役時代から、その姿の美しさと温和な気性に魅了されていたそうです。そういった気持ちになる馬はいますか?

ツルマルレオンをください!

ツルマルレオンをください!

小牧 いるいる。息子が乗馬をしているから、ツルマルレオンが引退するときは、ぜひ引き取らせてもらいたいと思ってるんやけどね。担当の人には、いつもその気持ちを伝えてんねん。

──どういったところで、乗馬向きだと判断されるんですか?

小牧 まず、おとなしい。それから人の言うことを聞く。それ以前に、競走馬として能力が高いからね。障害も上手に飛ぶやろうなぁと思って。少し前に、アイアンルックもほしいなぁと思ったんやけど、僕が申し出たときには、もう行き先が決まっていた。余生のための活動とか、そんな大それたことではないけど、ツルマルレオンに関しては、本当に申し出てみようかなと思ってるよ。

【次回の太論は?】
12月4週目、約50日ぶりとなる実戦への復帰が決まった小牧騎手。次回の太論では、久々にレースに騎乗した率直な感想と、お正月にぜひ観たい『太が選ぶオススメ映画ベスト5』をお送りします!
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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