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ネット選挙解禁!! 競馬に関する政党アンケート、注目の回答を大公開

  • 2013年07月01日(月) 10時00分
 7/21(日)に投開票が行われる参院議員選挙。今回はネット選挙の解禁ということで、「netkeiba.com」では、各政党に競馬に関するアンケートを実施しました!

 競馬界のみならず、一般ニュースでも大きく取り上げられた“外れ馬券は経費か否か”の裁判。その一審判決が5/23(木)に言い渡されたことは、記憶に新しいと思います。

 この判決に先駆けて、「netkeiba.com」の連載コラム「おじゃ馬します!」(毎週月曜12時公開)では、有識者による緊急座談会を開催。須田鷹雄さん、野元賢一記者、斎藤修さん、赤見千尋さんによる白熱の討論が、大きな反響をよびました。

◆第1回:『今回の裁判は前哨戦に過ぎない』“外れ馬券は経費か否か”有識者座談会(5/13)
◆第2回:『現金投票とPATの公平性、一番リアルな戦い所』“外れ馬券は経費か否か”有識者座談会(5/20)
◆第3回:『今後の戦略と、われわれができること』“外れ馬券は経費か否か”有識者座談会(5/27)
◆ニュース:“外れ馬券を実質「経費」と認定、元会社員は有罪 外れ馬券は経費か否か
◆ニュース:「外れ馬券は経費」の1審判決に不服 大阪地検が控訴の方針

 今回、各政党に、上記裁判の件も踏まえた3つを質問。各政党の回答を、返答いただいた順番で掲載いたします。

【1】馬券の払戻金に対する課税について、貴党の見解をお聞かせ下さい。また、馬券の払戻金には約25%の控除率がかかり、一部が国庫納付金となっています。今回の訴訟の結果如何では馬券の売上自体が下がり、国庫納付金の減少や、北海道を中心とした馬産業への影響も考えられます。その辺りも踏まえたご意見を頂ければと思います。

【2】宝くじやtotoの当選金は非課税ですが、将来的に、馬券の払戻金も非課税にするお考えはありますか。

【3】競馬産業に関しまして、貴党で考えられている施策がありましたらお聞かせ下さい。

■公明党■
【1】馬券の払戻金に対する課税が争われた訴訟については、過日、一審判決が言い渡されておりますが、検察側の控訴など、現時点では判決が確定されておらず、今後の訴訟の行方を注視したいと思います。

【2】馬券の払戻金を非課税にすることに関し、将来的な方向性については、諸々の状況も勘案しつつ、今後、必要に応じ適切な形で議論されるべきものと考えています。

【3】近年、特に地方競馬は厳しい経営状況が続いています。競走馬の持続的な生産基盤を確保するために、経営改善に取り組む軽種馬生産農家への支援の充実や、競走馬の生産や育成について高度な専門技術を持つ人材の育成を支援することが重要と考えています。また、中国における競走馬の需要の増加なども踏まえ、日本産競走馬の輸出に向け、環境整備を推進することが必要と考えます。

■民主党■
【1】課税の公平性、必要経費の範囲の合理性等を勘案しつつ、適切に対応していくべきものと考えます。

【2】運営の在り方も踏まえつつ、課税の公平性等の観点から検討していくべきものと考えます。

【3】昨年、民主党政権の下で成立した改正競馬法を的確に運用しつつ、地域活性化の面で重要な役割を果たしている競馬の活性化を図るとともに、ファンにとっての競馬の魅力を高め、競馬の振興をはかります。

■日本共産党■
【1】競馬は芸術品ともいえる競走馬と人馬一体のなかで、その極限のスピードを競う格調高く、伝統のあるスポーツです。中央競馬会が“ギャンブル性を高めて売り上げを増やそう”という方向性を強めていることは、競馬の健全な発展を阻害するものであり、賛成できません。競馬に数億円の資金を投入するような特別な事例で課税・非課税を議論することは、一般の「競馬ファン」の実際からもかけ離れ、競馬の健全な振興に逆行することになりかねません。

 日本共産党は、税金は「応能負担」の原則――所得や資産が大きい人は多く、少ない人はそれなりに、生きていくために必要な生計費には税金をかけない――こういう立場で検討すべきと考えます。

【2】競馬からの課税強化も、非課税拡大も検討していません。

【3】スポーツとして多くの国民が楽しめる健全な競馬振興をすすめるべきです。競馬には、調教師、調教助手、騎手、厩務員、競馬会職員、開催従事員など多くの関係者が従事しており、その雇用問題や労働条件など労働者としての問題も大切です。さらに、日本の競馬を支えている軽種馬産地を守り、発展させることも重要な課題です。

■自由民主党■
【1】「公平・中立・簡素」といった課税三原則に基づき、適切に判断すべきです。

【2】これまでの課税根拠等を踏まえ、判断すべきです。

【3】競馬産業については、景気の低迷や娯楽の多様化等により売上げが継続して減少し、特に、地域の活性化に重要な役割を果たしている地方競馬主催者の多くは、事業収支が厳しい状況です。

 このような状況を踏まえ、昨年(平成24年)、競馬法を改正し、地方競馬への支援措置を延長するとともに、払戻率を一定の範囲内で主催者が設定できるように措置したところです。

 これらの施策は、主催者の意欲を高めて収支改善につなげ、公益貢献、地域活性化への貢献、文化としても価値のある我が国の競馬を支え、盛り上げるものであると考えています。

■社民党■
【1】税制の原則として社民党は、税は「経済的な能力に応じて負担する」という「応能負担」原則を主張しています。その原則からすれば、馬券の払戻金についても、「経費」を認めたうえでトータルの損益で課税していくべきと考えます。また税制全体における、確定申告の拡充も必要と考えます。

 現在、競馬は多くのファンによって支えられており、結果として雇用を生み出し、北海道の馬産業や地域経済を支えています。ファンが減少しないよう、「公平・納得の課税」のあり方を目指していくべきと考えます。

【2】トータルで赤字であっても課税される恐れがあり、いわゆるギャンブルで利益を上げている人が少ない現状を考慮すれば、非課税化を検討すべきと考えます。

【3】地方自治体の財政や地域経済活性化の観点から、地方競馬をどう改革・活用していくべきかということを議論しています。

■みんなの党(柿沢未途議員)■
※競馬の専門知識を有する柿沢未途議員としての見解です。

【1】本来であれば、宝くじやtotoの当選金と同様に非課税とすべき。売上の中から国庫納付金が納められており、尚更の事そうあるべき。

【2】同上

【3】「官製競馬」を止め、外厩制度を導入し、民間が競馬開催を主催するスタイルとすべき。また、日本の優れたレースコンテンツをライセンス化。海外で馬券販売し、コミッション収入を得るべき。

東奈緒美 1983年1月2日生まれ、三重県出身。タレントとして関西圏を中心にテレビやCMで活躍中。グリーンチャンネル「トレセンリポート」のレギュラーリポーターを務めたことで、競馬に興味を抱き、また多くの競馬関係者との交流を深めている。

赤見千尋 1978年2月2日生まれ、群馬県出身。98年10月に公営高崎競馬の騎手としてデビュー。以来、高崎競馬廃止の05年1月まで騎乗を続けた。通算成績は2033戦91勝。引退後は、グリーンチャンネル「トレセンTIME」の美浦リポーターを担当したほか、KBS京都「競馬展望プラス」MC、秋田書店「プレイコミック」で連載した「優駿の門・ASUMI」の原作を手掛けるなど幅広く活躍。

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