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「旭川から門別へ」

  • 2003年09月22日(月) 20時51分
 道営ホッカイドウ競馬は、このほど旭川開催(ナイター)が終了し、いよいよ今週から門別競馬場へと舞台を移す。

 旭川開催は、7月2日から開幕し、9月18日まで合計6開催35日間のロングランとなった。この間の売り上げは、50億990万円余。昨年と比較すると、13億5893万円余(37.2%)も上回る数字である。もちろん旭川での開催日数が昨年より増えているため、単純な比較はできないが、一日当りの発売額でも昨年より1724万円余上回る1億4314万円余(13.7%増)となり、一応の結果を残したとは言えるだろう。

 なお、入場人員でも、旭川開催に限ると、一日平均で7011人。昨年より17.1%、1023人上回った。冷夏と不景気というダブルパンチ、加えて台風10号による大被害などもあって、決して明るい見通しなどなかったはずだが、三連複、三連単、馬単などの新種馬券を発売したことと、浦河、滝川、小樽などに新設したミニ場外も健闘し、年度当初に計画した売り上げ目標も旭川に関してはクリアしたことになる。(対計画比、3.4%増)

 この旭川開催中、浦河では二度の道営競馬協賛ビアガーデンが開催された。会場は、ミニ場外「Aiba浦河」に隣接した浦河ウエリントンホテル。チケット(1000円)を購入し、ビールと食事を楽しみながら会場に設置した大型プロジェクターで旭川のナイター競馬を楽しんでもらおうという企画である。

 旭川開催の最終日(18日)には、「台風10号被災者支援チャリティー」と銘打って、会場内で日本赤十字社の義援金募集なども合わせて行われた。まさに、馬産地が一体となって道営ホッカイドウ競馬を守り、盛り上げて行こうという意気込みが伝わってくる一日だった。

 この試みが奏功し、Aiba浦河のこの日の売り上げは、計画を二倍以上も上回る421万円余を記録した。(当初計画は一日100人で180万円が目標)

 春の今シーズン開幕以来のトータルでは、計66日開催で売り上げ89億5794万円余。売り上げ目標に、2%、1億8256万円下回ってはいるが、つまづいた春先の売り上げを考えると、よくぞここまで盛り返したものと拍手を送りたい。

 年間売り上げ目標は、111億円。残る門別開催は、9月23日から10月30日までの18日間となっている。昨年は、この秋の門別開催で大きく売り上げを落した。今年は何とかこのまま目標額を達成できれば良いのだが、果してどうなるだろうか。18日間で22億円、一日平均で1億2200万円のラインは堅持したいところだ。

 なお、昨年も実施した「ホッカイドウ競馬、トレーディング&セール」は、9月25日に開催予定という。今回はJRA認定競走の勝ち馬12頭を含む48頭が上場予定で、こちらも注目してみたい。

岩手の怪物トウケイニセイの生産者。 「週刊Gallop」「日経新聞」などで 連載コラムを執筆中。1955年生まれ。

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