◆マイルに専念する馬に注目
僕が住む神戸は山々が美しく耳をすませば汽笛が聞こえます。山海に囲まれた素敵な街です。
出演させていただいているラジオ番組のディレクターさんは金沢のご出身。
昨年の春に神戸へいらっしゃったばかりですが年末年始に里帰りすると寒くて眠れなかったとか。慣れや適応というというのは様々な形で現れるものですね。
クラシック戦線の終了や年齢を重ねることで自身のカテゴリーが決まりやすいのが競走馬の世界。
東京新聞杯の有力馬もその例に当てはまる面々がいる。
拠点をマイル戦に絞ったことで能力をフルに発揮するケースは多々あり、今年はその点に着目してみたい。
中心はエキストラエンド。
前々走の毎日王冠ではポジションを守る格好でフィニッシュ。
スローペースとはいえ東京競馬場の高速馬場できっちり流れに乗るあたりに潜在的なスピードが豊かであることを伝えてきた。
前走の京都金杯では初めてのマイル戦にあっさりと対応。折り合って内々から鮮やかに抜け出した。
東京コースは懐が深い。
中距離よりのマイラーというイメージを抱かせるシルエットが程良く映える。
ディープインパクトの産駒らしく長い直線の舞台が合っておりふたつめのマイル重賞をゲットする好機だろう。
ライバルとしてクラレント、サトノギャラント、ダノンシャーク、エールブリーズ、ショウナンマイティ、コディーノが気になるメンバーだ。
クラレントは昨年の覇者。繊細な面があるのかもまれるとよくないように見える。
前々でスムーズな立ち回りが望める今年も怖い存在には違いない。
サトノギャラントは抜け出す瞬間が速い。マイル戦は5戦4勝、2着1回。切れ味を生かすうえでこの距離は最適だ。
ダノンシャークは休み明けで58キロを背負う。その点に気が掛かりはあるがマイル戦に絞って使われている強みがある。
エールブリーズは1400メートル戦で良績を重ねてきた。折り合い面に進境がうかがえるいまならこのステージにも対応できないか。派手さはないがまだ底を見せていない魅力がある。
ショウナンマイティは気性面と体力が噛み合ったときの末脚が格別。年明け初戦だけに折り合い面に注目したい。
コディーノは性格や体型から本質はマイラーなのだろう。スピードの持続力に物足りなさがあったがこの距離ならそれも払拭できる可能性が高い。