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国枝栄調教師/NHKマイルC『ショウナンアチーヴ、2歳王者の座を逃した鬱憤をここで』

  • 2014年05月08日(木) 12時00分
国枝栄調教師
朝日杯FSで2着と、2歳チャンピオンの座には一歩及ばなかったショウナンアチーヴ。休養明けのファルコンSでは6着と人気を裏切ったものの、叩き2戦目のニュージーランドTでは変わり身を見せて勝利し、GI制覇に向けて視界が一気に開けた。気になる前走後の調整過程や、出遅れが多い理由、後藤騎手の負傷による戸崎騎手への乗り替わり、同じ馬主(国本哲秀氏)のショウナンワダチ(牡3・大竹正博厩舎)とのワンツーの可能性、そしてレースの見通し等を、国枝栄調教師に語ってもらった。(取材・文・撮影:佐々木祥恵)

◆後藤騎手に代わって託された戸崎騎手

 昨年暮れの朝日杯FS(GI・芝1600m)で2着と惜敗し、2歳チャンピオンの座を逃す形となったショウナンアチーヴ。しかし「勝ちに行った競馬をしての負けですし、まあその点では良かったと思いますよ」と、国枝師は笑顔で振り返る。その口調や笑顔からは、朝日杯FSは既に過去の出来事と割り切っているように感じられたが、やはり悔しさはあるはずだ。

 NHKマイルCを目指す同馬の今年初戦は、中京競馬場でのファルコンS(GIII・芝1400m)が選択された。他馬より重い57キロを背負っての出走だったが、この馬の実績を考えると6着という成績は、若干物足りなさを感じる。だが、「あの時はレースは流れてくれましたが、57キロを背負っていましたし、直線で前がゴチャついて脚を余す形になってしまいましたから」と師の中では敗因ははっきりしていた。

 叩き2戦目は中山競馬場で行われたニュージーランドT(GII・芝1600m)。当然、1度使われての上積みも期待され、1番人気に推されての出走となった。「ファルコンSの時より体も絞れていましたし、レースも流れてくれました。出遅れて後ろからになりましたけど、うまく立ち回れましたし、最後はキッチリと差してくれましたね」(国枝師)

 この時のハナ差の2着はショウナンワダチ(牡3・大竹正博厩舎)で、アチーヴと同じ馬主の2頭が揃って、NHKマイルCの有力候補として堂々と名乗りを挙げる形になった。

国枝栄調教師

▲前哨戦ニュージーランドTできっちり結果を出したアチーヴ(撮影:下野雄規)


 本番に向けて視界良好と思いきや、主戦の後藤騎手が落馬負傷でアチーヴの騎乗が不可能となる。

「せっかくトライアルを勝てましたし、本番で

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