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「外れ馬券は経費」と2審も認定 払戻金の課税問題の行方は

  • 2014年06月23日(月) 18時00分
払戻金の課税のあり方を巡り、大阪市の元会社員の男性が所得税法違反に問われている裁判。今年の5月9日、注目の2審判決が言い渡されました。このニュースは一般紙でも大きく報じられ、netkeibaでも『2審も外れ馬券を「経費」と認定、検察側の控訴を棄却 大阪高裁判決』と速報を配信。ユーザーの皆様から様々なご意見が寄せられました。なぜ実際の儲けの何倍もの課税がなされるような事態が起こっているのか、そして、裁判の今後の行方は。競馬ファンにとって他人事ではないこのニュース、野元賢一記者が解説します。

◆2審も被告勝訴、決着は最高裁へ

 不毛な戦いはいつまで続くのか? 馬券の払戻金に対する課税のあり方を巡って争われている一連の裁判のうち、大阪市の元会社員が被告となっている刑事事件は、5月9日に大阪高裁(米山正明裁判長)で2審判決があった。

 元会社員は2007年から09年にかけて、JRAのネット投票で巨額の差益を計上したが、獲得した差益の所得税を申告しなかったため、所得税法違反(単純無申告)に問われていた。昨年5月23日、大阪地裁(西田真基裁判長)は、元会社員に懲役2ヶ月(執行猶予2年)の有罪判決を下す一方で、支払うべき税額については、検察・国税側の主張額約7億7173万円を約5200万円に減額。事実上の被告勝訴の判決を下したため、検察側が控訴していた。

 約1年を経て下された2審判決も、論理構成に多少の差はあるものの、1審の判断を支持し、控訴を棄却した。だが、ゴールが見えたかと思いきや、検察は5月22日に上告を決定。決着は最高裁に持ち込まれた。

 刑事立件されたのは07〜09年分だが、元会社員は05〜09年にかけて35億 986万5000円の馬券を購入して、36億6493万5940円の払い戻しを受けた。差益は1億5507万 940円。回収率は104.4%に上る。馬券の控除率が実質73.8%程度であることを考慮すれば、神の領域と言っても過言ではない。

 ところが、国税・検察側は外れ馬券に投じられた費用を必要経費に含まず、所得額を約34億7800万円と算定。地方税や無申告加算税を含めて、約10億円の課税処分を下した。元会社員は刑事事件と別途に、10億円の課税処分取り消しを求めて大阪地裁に行政訴訟を起こしており、6月10日に結審。判決は10月2日に言い渡される。

◆市民感覚から外れた国税・検察の対応

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1964年1月19日、東京都出身。87年4月、毎日新聞に入社。長野支局を経て、91年から東京本社運動部に移り、競馬のほか一般スポーツ、プロ野球、サッカーなどを担当。96年から日本経済新聞東京本社運動部に移り、関東の競馬担当記者として現在に至る。ラジオNIKKEIの中央競馬実況中継(土曜日)解説。著書に「競馬よ」(日本経済新聞出版)。

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