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高額馬として次の目玉は今週デビュー予定のトーセンビクトリー(須田鷹雄)

  • 2014年07月29日(火) 18時00分


◆アドマイヤロワ、ネオスターダム、アッシュゴールドと高額馬受難のレースが続く

 セリ馬ではアドマイヤロワ、ネオスターダム、クラブ馬ではアッシュゴールドと高額馬受難のレースが続くが、息つく間もなく高額馬、良血馬はどんどんデビューしてくる。いまの時代、馬の適性以上に前倒しで使わなければならないことも多く、そこにリーディング上位厩舎だと馬房繰りの問題も加わってくるので、馬のほうはなにかと大変だ。

 高額馬として次の目玉は、今週デビュー予定のトーセンビクトリーとなる。トゥザヴィクトリーの仔はトラブル続きで不出走や地方デビューも多かったので、「この時期使えるだけで勝ち」という面もある。新馬から動けるかどうかは分からないが、無事に早期デビューを迎えている以上期間内にある程度のポイントは稼げると思う。角居厩舎は当初取らないはずだった世代なので2歳が少ないうえ3歳未勝利が10頭いるので、それらがハケた後の2歳馬については使いやすいはずだとも思う。

 9000万円台の馬ではキングパール。だいぶ前に入ってゲートも受かっているのだが、慎重な構えで進められているようだ。新馬を勝つかどうかとその後の出世ぶりがあまりリンクしない血統なのだが、ファハド殿下のデビュー戦でもあるので、じっくり仕上げて出たとこ勝ちを狙う構えか。

 外国人馬主といえばポール・ファッジさんのタップザットが札幌に入っているが、ダート1700m新馬のタイミングも半端だし、先週ゲートには受かったので一度出るのではないかと思う。タピットは日本でも丸スベリはない種牡馬だが、日本だとなぜか産駒が晩成傾向になる(自身やアメリカでの産駒は違う)ので、早くから無理をしなくてもいい。

 関東馬ではミュゼスルタンがかなり良い調教時計を出している。今年のセレクトセールでも高額馬を落札し注目を浴びた「ミュゼ」。黒岩厩舎のミュゼエイリアンが走ってしまったので、メインステーブルである大江原厩舎はぜひともこの馬で結果を出さなくてはならないところだ。

 クラブ馬の人気どころではサンデーレーシングのラヴィダフェリースがゲート試験合格の後に放牧。ウェスタールンドもゲートに受かったがデビューはもうちょっと先の予定。カービングパスは10日の牝馬限定札幌芝1500mでデビュー。スワーヴジョージやジャズファンクの勝利を見てもハービンジャーは洋芝に合いそうだし、北海道に持っていったのは正解と思える。

 同じレースでは社台RHのフローレスダンサーもデビュー予定。ハービンジャー産駒の使いどころとしてここを見据えていた両陣営は鋭かったが、結果としてカチ合うことになりそうだ。

 最後に身内ネタ。カレンの馬ではカレンラストショーが内地まで来ており間もなく入厩。その次はカレンローザネーラになりそう。血統的にファンが注目しそうな母ピラミマは飛節に不安が出たあと慎重に進めているので、かなり時間がかかりそうだ。

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