今月は開催中の夏の小倉競馬の特徴、さらにはオススメグルメなど、九州出身の高倉稜騎手にいろいろと聞いていきます。彼ならではの暑さ対策やオススメのお店も教えてくれました！
(取材・文/大薮喬介)

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熊本(？)行くなら太平燕

――高倉騎手は熊本県出身ですが、小さい頃は小倉によく行っていたのですか？

高倉　競馬に興味を持つようになってからは何度か行ったことがあるんですが、小さい頃はなかったですね。なんせ、熊本から車で3時間もかかりますから。

――その小倉ですが、2010年以来の夏フル参戦ですね。

高倉　ですね。昨年までは崎山厩舎に所属していたので、新潟だったり、小倉だったりと転々としていましたから。

――2010年はデビュー年だったわけですが、10勝しています。

高倉　そこから右肩下がりですけどね。でも、今年は頑張りますよ！

――今年、フル参戦することになったのはなぜですか？

高倉　関西所属なので、自然と主戦場が小倉になったという感じですね。まあ、今春は成績があまりよくなかったというのもあります。北海道も視野には入れていたんですが、騎乗馬を確保しやすい小倉を選びました。

――小倉コースは、どういうイメージを持っていますか？

高倉　クセもないので、乗りやすいですよ。ただ、芝コースに関しては、荒れてくると難しくなりますね。いかに馬場(進路)を読むかが鍵になると思います。

――夏の小倉限定ですが、もっとも勝っているのが芝1200m(6勝)です。この距離は得意だと、自分で思いますか？

高倉　芝1200mは勢いですから。馬の力があれば押し切れるコースというイメージがあるので、得意とは思わないですね。どちらかというと、ダート1700mのほうが一番好きです。

――では、先ほど乗りやすいとおっしゃっていましたが、その中でも難しいと思う距離は？

高倉　芝の中長距離ですね。スローになりやすいので、向上面からマクってくる馬もいますし、ゴチャつきやすいんですよ。だから、距離が長くなればなるほど、展開を読むのが難しいです。

――でも、他の競馬場と比べて、時計が速いイメージがあるんですが。

高倉　やっぱり小回りなので、最初にいいポジションを取ろうとして、テンが速くなりやすいからでしょうね。

――小倉は他場に比べたら、すごく暑いじゃないですか。何か対策はしていますか？

高倉　してます、してます。シュッて服につけたら、涼しくなるやつがあるじゃないですか。あれは必需品です(笑)。

――ああ、冷却スプレーみたいな。

高倉　僕、夏になると頭痛がひどくなるんです。たぶん、軽い熱中症だと思うんですが、あのスプレーを服につけると大丈夫なんで、本当に助かってます(笑)。ただ、ミントの匂いがするんで、周りの人には迷惑をかけているかも(笑)。

――無香料にしたほうがいいかもしれませんね(笑)。ちなみに、小倉ではよく行く飲食店はあるんですか？　オススメのお店があれば教えてください。

高倉 「天寿し」さんは、めっちゃ美味しいですよ。もう時期を問わずに美味しいので、毎週行きたいくらいです(笑)。ほかだと、「三隈」かな。ちゃんこ鍋のお店なんですけど、もう出汁がめっちゃ美味くて、〆の雑炊が最高なんですよ。アラ(クエ)鍋が有名で、ほかにもすっぽん鍋とか、いろいろあります。刺身も絶品です！



――聞いているだけで、よだれが出てきました(苦笑)。では、九州に行くなら、小倉以外だと、どこがオススメですか？

高倉　やっぱり熊本でしょう。食べ物でいえば、名物の太平燕かな。ぜひ食べてほしいです！

――タイピーエン？

高倉　春雨の上に皿うどんのあんかけのようなものが乗っている食べ物です。あれは美味いですよ。観光なら熊本城か、阿蘇かな。阿蘇はですね、放牧地が結構あるんですけど、牛に交じって、たまに馬がいるんですよ。

――えっ!?

高倉　本当ですって！　小さい頃によく馬を探しに行ってましたから。乗馬クラブも結構ありますし、馬好きなら楽しいと思いますよ。あとは、9月中旬に行われる「藤崎八幡宮秋季例大祭」もオススメです。飾り馬が行進するんですけど、すごく盛り上がります。今は九州新幹線も通っているので、小倉からすぐですよ！

【次回のキシュトーークは？】
初回は内容が脱線してしまいましたが、次回からは小倉コースを距離別に解説していただきます。馬券に役立つヒントが盛りだくさんです！