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【キシュトーーク!特別企画】『松山弘平×恩師・斉藤正行 対談』[最終回]

  • 2014年09月24日(水) 18時00分
松山弘平


松山弘平騎手が少年時代に通っていた阪神競馬場の乗馬センターの恩師・斉藤正行さんとの対談も今回で最終回。斉藤さんは、現在のジョッキー・松山弘平をどう評価しているのでしょうか。また、今後どのようなジョッキーになってほしいと望んでいるのでしょうか?
(取材・文/大薮喬介)


斉藤正行さん「いつかダービージョッキーになってほしいね」

松山 いつも僕のレースを観てくださっているんですよね。

斉藤 もちろん、見ているよ。乗馬センターで教えていた子が競馬をしているんだから、それは気になるさ。勝つに越したことはないけれど、レースが終わるたびに、今回も無事にゴールできたなって、ホッとしているよ。「よし、勝てッ!」と、思うこともあるけどね(笑)。

松山 プールに会いに行くと、「あのレース良かったよ」とか、勝てば「おめでとう!」って言ってくださるので、すごく励みになります。僕にとって気持ちを切り替えられる場所というか、勝てない週があっても、斉藤先生に会えば、「よし! 今週も頑張ろう」って前向きな気持ちになれますから。

松山弘平

松山「斉藤先生に会えば、『よし! 今週も頑張ろう』って前向きな気持ちになれますから」



斉藤 もう具体的な相談をされても教えられることはないからね。周りにもっと教えてくれる人たちがいるだろうし。私の顔を見て、気持ちが切り替えることができるんだったら、いくらでも見に来ていいよ(笑)。

松山 ありがとうございます(笑)。気持ちのリセットもありますけど、斉藤先生の顔を見たいと思う気持ちもあるんですからね。

斉藤 それはうれしいね。これからも気兼ねせずに会いにおいで。

松山 はい! ところで先生、この機会だからお聞きしますけど、先生から見て今の僕はどうですか? 何か足りないところはありますか?

斉藤 何も言うことはないよ。乗馬センターの同期は最初20人ほどいたけれど、最終的には3人になったよね。そのなかに残った松山くんはやはり大したものなんだよ。競馬学校に入学する生徒は、乗馬経験のある子もいれば、経験のない子もいるでしょ? 松山くんの場合は経験があってよかったと思うんだ。もし、未経験だったら、どこかで挫折して辞めていたかもしれない。目標に向かって、ひとつのことを続けてこられたという経験は、きっと今後も役に立つと思うよ。

松山 確かに乗馬を経験していなかったら、どこかで挫折していたかもしれないですね。

斉藤 それに優しそうに見えたけれど、実は意志の強い子だったんだろうね。そうでなければ、ジョッキーにはなれなかっただろうし、今みたいに活躍はできないよ。

松山 そう言っていただけると、うれしいです。

斉藤 レースにしても、いつも冷静に対処しているから、本当にスゴイと思う。あとは、自分がいいと思ったことは、信じて続けてほしい。それがきっと松山弘平というジョッキーをもっと大きくするだろうから。そして、いつかダービージョッキーになってほしいね。

斉藤正行さん

斉藤正行さん「自分がいいと思ったことは、信じて続けてほしい。それがきっと松山弘平というジョッキーをもっと大きくするだろうから」



松山 はい! この秋もGIが続くので、ひとつでも多く乗れるように頑張りたいと思います。そして、斉藤先生にいい報告をしたいですね。

斉藤 君の人柄なら、きっとどこかでチャンスはくるよ。周りに助けられているということを忘れずに頑張ってください。

松山 乗馬センターで学んだことを忘れず、頑張ります!

【終わり】

元祖「キシュトーーク」のレギュラー陣、国分恭介、国分優作、松山弘平、川須栄彦、高倉稜を中心に、栗東・美浦・地方からも幅広く、これからの競馬界を担うU25の若手ジョッキーたちが登場します!

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