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祝!重賞初制覇 特別インタビュー 国分優作「飛躍の予感」【第4回】

  • 2014年10月22日(水) 18時00分
国分優作


今年の1月から夏にかけての成績を振り返ると、超人気薄で馬券に絡んでいることが多い国分優作ジョッキー。なぜ、超人気薄を激走させることができるのか? 本人に直接聞いてみました!
(取材・文/大薮喬介)


初めてのガッツポーズ

――夏競馬が終了した時点で、ちょうど20勝しています。ご自身としては、順調だと思われますか?

優作 どうですかね、最初の頃はまったく勝てなかったので…。確か4月まで0勝じゃなかったですか?

――そんなことないですよ。1月は0勝でしたけど、2月に2勝していますから。

優作 あれー、そうでしたっけ!? あぁ、そっか。去年も入れると、4カ月くらい勝ってなかったのかな。

――昨年の11月17日に勝って、その次が今年の2月8日です。約3カ月間ですね。

優作 1月が終わった段階で、「今年もダメなのかぁ」って落ち込みましたよ(苦笑)。

――でも、昨年は夏競馬が終わった時点では18勝で1月は3勝、一昨年が20勝で1月が6勝ですから、今年の1月が0勝だったことを考えると、巻き返しましたよね。

優作 そうですね。去年までは2着がすごく多かったので、今年は2着数を減らして、勝ち星を増やしたかったんです。競り合いで勝つことが増えたので、そのあたりは今までとは違うかもしれませんね。

――とくに5月は、7勝2着5回ですよ。

優作 (自分の成績表を見ながら)おっ、5月の単勝回収率は647%だ。我ながら、ヤバいっすね。

――7勝のうち4勝が、7、8、10、15人気ですからね。5月25日の京都6R・3歳500万下で勝ったカシノタロンは、単勝27,000円ですよ。

優作 それだけ人気馬に乗っていないってことでしょ(苦笑)。

――そうでもないですよ。5月は1番人気に騎乗していませんが、2番人気の成績は[3-2-0-0](勝率60%、連対率100%)で、人気馬でもキッチリ結果を出しているじゃないですか。

優作 このときだけじゃないですか?

――いやいや、夏競馬までの成績で見ても、1番人気が[3-0-2-1](勝率50%、連対率50%)、2番人気が[4-2-0-4](勝率40%、連対率60%)で、結果を出しているほうだと思いますよ。それでいて、人気薄でも好走しているんだから、すごいです(7番人気以下で11勝、そのうち2ケタ人気で5勝)。人気薄を激走させるコツでもあるんですか?

優作 ないですよ(笑)。ただ、以前はいろいろな情報を頭に詰め込みすぎていましたね。今は気持ちに余裕が出てきて、馬のリズムを重視したり、仕掛けをわざとワンテンポずらすことができるようになりましたから。それが人気薄での好走につながっているのかもしれませんね。まぁ、それでも2ケタ人気の馬は、やはり人気馬よりも力が足りないことのほうが多いです。小倉や京都のような平坦コースなら、勢いで何とかなることはありますけど。

――直線に坂があるのと、ないのとでは違うということですか?

優作 ええ、阪神や中京では難しいです。

――確かに、今年の優作ジョッキーの成績を見ると、阪神(4勝)や中京(0勝)よりも、京都(10勝)や小倉(6勝)がいいですね。

優作 阪神は直線に入ったときに手応えがあっても、差されることが多いんです。僕自身はどの馬でも勝てると思って乗っているんですが、直線に坂があると、なかなか難しくて…。

――厩舎では、服部厩舎の馬で7勝していますね。

優作 それだけ、いい馬に乗せていただいているということですね。(また自分の成績表を見て)あっ、単勝回収率が427%もある!

――秋競馬も、服部厩舎の馬に優作ジョッキーが乗っていたら買いですね(笑)。

優作 僕の中では、西浦厩舎に一番多く乗せていただいているので、もっと勝たないといけないと思っているんです。もっと頑張らないと。

――ちなみに夏競馬が終わった時点で、一番上手く乗れたのは、やはり小倉2歳Sですか?

優作 う〜ん、あのレースは出遅れているので…。一番上手く乗れたのは、さっき話に出たカシノタロンで勝ったときですよ。それまでは先行して勝っていたんですが、血統的に追い込んだほうがいいと思って、2走前から脚をタメる競馬に切り替えたんです。それが3戦目でようやくハマって。

――意識して後方の競馬をしていたんですね。

優作 ええ。それまでも、ついていけずに後方からの競馬になってしまうことはあったんですが、どちらかというと出していく競馬のほうが多かったんです。それを(梅内)先生にお願いして、あえて追い込む競馬を試してみたんです。だから、結果が出たときは本当にうれしかったですね。初めて、ガッツポーズをしましたよ(笑)。

国分優作

結果が出たときは本当にうれしかったですね。初めて、ガッツポーズをしましたよ(笑)



【次回のキシュトーークは!?】
国分優作ジョッキーの単独インタビューも、次回で最終回。一問一答形式で、周囲から面白いと評判の優作ジョッキー、そして同期の素顔に迫ります!

元祖「キシュトーーク」のレギュラー陣、国分恭介、国分優作、松山弘平、川須栄彦、高倉稜を中心に、栗東・美浦・地方からも幅広く、これからの競馬界を担うU25の若手ジョッキーたちが登場します!

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