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秋華賞に続き、菊花賞をデータ予想

  • 2014年10月25日(土) 12時00分


菊花賞は4年続けて1番人気馬が勝ったことがない

 先週の秋華賞、18頭立てのはずが、パシフィックギャルの除外で17頭立てになってしまいました。その分だけデータ予想に狂いが生じた、なんて、あるわけないですよね。ヌーヴォレコルトを“頭”ではなく“軸”としたところまではよかったんですが、紫苑S組を軽く見てしまったのは痛恨の失策。でも、いつもながら(?)いい線行っていたので、今週の菊花賞もデータで攻略してみたいと思います。

 今回は、ダービー馬・ワンアンドオンリーが2冠制覇を目指して出走します。過去、3冠馬は7頭、皐月賞+ダービーの2冠馬は15頭、皐月賞+菊花賞の2冠馬は8頭いますが、ダービー+菊花賞の2冠を制したのは1973年のタケホープ1頭(1943年のクリフジ[秋開催だった優駿牝馬=オークスにも勝っている“変則3冠馬”]を含めると2頭)だけ。もし達成されれば、極めて珍しい快挙となるわけです。

 ワンアンドオンリーは神戸新聞杯に勝ってここに駒を進めてきました。神戸新聞杯が菊花賞4週前のトライアルレースとなった2000年以降、ダービー1着→神戸新聞杯1着→菊花賞という路線を歩んだ馬はこれが3頭目。過去の2頭、05年のディープインパクトと11年のオルフェーヴルは、ともに菊花賞も制して3冠制覇を達成しました。ダービーからのローテーションだけで見れば、ワンアンドオンリーの頭は堅い、と言えそうですが、同馬は皐月賞を勝っていない、というところがちょっと気になります。

 ちなみに、ディープインパクトとオルフェーヴルが勝った菊花賞では、2、3着にもダービー出走組が来ています。05年はダービー10着→神戸新聞杯5着のアドマイヤジャパンが2着で、ダービー8着→神戸新聞杯3着のローゼンクロイツが3着。11年はウインバリアシオンがダービー、神戸新聞杯、菊花賞の3戦連続2着で、ダービー11着→セントライト記念2着のトーセンラーが3着。4頭すべて、重賞勝ちの実績があるところが“ミソ”。素直にワンアンドオンリーを軸にするなら、相手をこういう馬に絞ってみるのもおもしろそうです。

 そうそう、去年までの3年間、菊花賞は1番人気馬が優勝してきました。ところがこのレース、4年続けて1番人気馬が勝ったことはありません。これまで、1939-41年、47-49年、83-85年に1番人気馬が“3連覇”したものの、4年目は3、2、3着。このことからすると、今年間違いなく1番人気に推されそうなワンアンドオンリーも、先週のヌーヴォレコルトと同じく、“頭”ではなく“軸”にしておいたほうがいいかもしれません。

 というわけで、今回ここでは、ひとまずワンアンドオンリーを“軸”としておきます。相手は、ダービー出走組で重賞勝ち実績のあるマイネルフロスト、ショウナンラグーン、トーセンスターダム、ハギノハイブリッド、タガノグランパ、トゥザワールドの6頭。なかなかおもしろい予想になったような気がするんですけど…。

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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