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元乗馬選手のコラム 背中が使える馬1

  • 2014年04月15日(火) 23時38分
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最近、諸事情によりコラム離脱中のアラシです。
5月位には本格的に復帰する予定ですが、あまり書かないでいるのもどうかと思うので、単発コラム「背中を使える馬」について書きます。

背中を使える馬って??
 よく競馬新聞の厩舎コメント欄や、岡部幸雄元騎手の解説などで「この馬は背中が使えていて乗った感触がよい」とか、「背中の使い方が今ひとつぎこちない」と言った文言を見る事はないでしょうか。
 この「背中を使う」とはどういう事なのか、背中を使うとどんなメリットがあるのか、今回はそういった部分を解説していきたいと思います。

背中を使うとは
 背中を使えている状態というのは、背中が躍動している状態を指します。以前のコラムでも触れましたが、走行時に馬の背中が一番高い位置に来た時に、馬の体は最も収縮し、逆に馬の背中が一番低い位置に来た時に、馬のストライドは最も伸長します。一目瞭然とは思いますが、馬の背中は走行時、常に上下動をしているのです。

 この事から考えると、「走行時に、より背中を高くする馬は、より体が収縮する。より背中を低くする馬はよりストライドが伸長する」と言えます。この背中の高低差が躍動感を生み、これに富んでいる馬を「背中が使える馬」と言います。つまり「背中を使える馬」とは、体の収縮と伸長がしっかりと出来ている馬の事を言うのです。

 もう少し具体的に説明してみましょう。何故、体を収縮する事が重要なのか?
馬が体を収縮させている状態とは、大雑把に言って、「後脚を踏み込んでいる状態」と理解して差し支えありません。背中を使える馬は地面を強く蹴りこんで、背中の位置が高くなるので、その分、後肢を踏み込む時間を長くとる事ができ、深く踏み込めます。結果として強い推進力を生む事が出来るので、速く走る事が出来ると言えます。

参考写真
 http://user.netkeiba.com/?pid=owner_diary&post_id=727685

つづく(今回のテーマで解説する事はまだまだありますよ!)

アラシ
アラシ
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元馬術の選手です。ネットケイバでは主に競走馬掲示板にて活動しています。2016.11.11記諸般の事情により、当面はブログで活動いたします。追い切り所見・レース回顧を中心に、内容そ...

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