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内枠から前に行ける中穴が美味しい!/シンザン記念

  • 2015年01月07日(水) 18時00分

■シンザン記念(G3・京都芝1600m外)フルゲート18頭/登録16頭


【コース総論】京都芝1600m外 Aコース使用

・コースの要所!

★人気馬も相応に強いが、妙味は5番人気〜8番人気あたりの中穴!
★内枠が異様なまでに強いコース。この時期はとくにその傾向アリ。
★逃げ切りに要注意。ハナに行けそうな馬は必ず押さえておきたい。




 先週、京都金杯が行われたばかりの、京都芝1600mの外回りコース。3着以内馬がすべて1枠〜2枠で、掲示板に載った馬もすべて1枠〜4枠という、圧倒的に内枠優勢の結果だった。これを見てもわかるように、当コースは内枠有利・外枠不利の傾向が非常に強く、毎年この時期にはそれがさらに加速する印象がある。

 実際にデータを見ても、ひとケタ馬番とふたケタ馬番とで差は歴然。とくに注目したいのが1枠〜2枠で、その枠番値は0.9という猛烈な高さとなっている。かなりの人気薄であっても、内枠に入った馬に関しては、激走の可能性アリ。軸馬選択の際も「ひとケタ馬番であること」を必要条件としたほうがいい。

 あとは、上級条件でも意外なほど逃げ切りが発生することや、中穴人気の妙味が非常に高いことも、押さえておくべきポイント。人気馬の信頼度が低いわけではないのだが、枠番やその他のファクターにおいて強調材料のある馬であれば、人気薄から入る手も悪くはない。かなり馬券を買いやすい部類のコースである。

【レース総論】シンザン記念(G3) 過去10年

・レースの要所!

★3着が紛れるカタチの決着が多いレース。ふたケタ人気に要注意。
★コースデータ同様に逃げ馬の1着率が非常に高い。逃げ切り警戒。
★最速上がりの馬が3勝しかしていない点に注目。先行有利の傾向。
★1枠〜2枠の強さは別格! やはり内枠重視の姿勢がオススメだ。









・注目出走パターン
 [買い] 前走500万下〜重賞で4着以内(複勝率34.6%)
 [買い] 前走500万下〜重賞で3番人気以内(複勝率37.5%)
 [買い] 前走芝1400m戦に5番人気で出走(複勝率41.2%、複回率158%)
 [買い] 距離短縮組をのぞく、前走上がり順位4位以下馬(複回率125%)
 [買い] 前走4角2番手以内馬(連対率24.2%、複回率124%)

 3番人気以内馬の信頼度は、[7-4-3-16]で連対率36.7%、複勝率46.7%とマズマズ。7番人気以下馬が[2-4-3-69]と9回も馬券絡みしているように、コースデータ以上に波乱傾向が強いレース。上位人気によるガチガチ決着を狙うよりも、1頭くらいは人気薄が食い込むカタチを想定しておいたほうが、好結果を呼び込めると思われる。

 また、脚質もコースデータ以上に前有利。逃げた馬が3勝をあげているなど、3着以内馬における先行勢のシェアはかなりのものだ。あとは、最速上がりの馬が3勝しかしていないというのも、このレースの傾向を読み解くうえで重要なデータ。ハナ〜好位から「ソコソコの上がり」を使えるような馬が、もっとも信頼度が高いといえる。

 そして枠番だが、やはり圧倒的に内枠有利。7枠〜8枠から好走している馬のほとんどが、昨年1着のミッキーアイルのように上位人気だった。つまり、能力の裏付けがない馬が外枠に入った場合は、かなり厳しいと考えるべき。人気薄の取捨においても、5枠〜8枠よりも1枠〜4枠を重視するスタンスが望ましい。

【馬場&血統総論】



・現在の馬場
 Aコース。この時期らしく内枠有利で馬場に痛みもまだ見られない。

・天候予測
 曇り空が続き、週末にかけて軽い降雨や降雪があってもおかしくない。

・注目血統
 ディープインパクト産駒◎、サクラバクシンオー産駒○

 今週も引き続きAコース。馬場に痛みはまだそれほど見られず、おおむね先週同様のコンディションと考えてよさそうだ。そうなると、傾向はやはり内枠有利。馬場も多少は渋る可能性がありそうで、そうなると余計に差せなくなる。外枠に入った馬の取捨は、人気馬でもかなり慎重を期したい。

 競馬ファンなら誰でもご存知の通り、当コースはディープインパクト産駒の「庭」。京都金杯でも、唯一のディープインパクト産駒だったエキストラエンドが2着に食い込んでいるように、その適性の高さは他の追随を許さない。意外なところでは、サクラバクシンオー産駒の期待値もかなり高め。人気薄で狙ってみるのも面白そうだ。

★出走登録馬・総論×各論

 登録頭数が16頭なので、ここは全馬が出走可能。前走、朝日杯フューチュリティSで11着に敗れたナヴィオンが人気の中心となりそうだ。この時点で荒れそうな雰囲気をビンビンに感じるうえに、シンザン記念自体もそれなりに波乱傾向の強いコース。ある程度は荒れるという前提の元に、予想したほうがいいと思われる。

 見事に一長一短のメンバーだが、トップ評価となったのはダッシングブレイズ。「前走500万下で1番人気2着」と、人気サイドで唯一、このレースの好走条件を満たしているのがこの馬だ。2戦連続で最速上がりと末脚もいいモノを持っているうえに、ある程度は前の位置を取りに行けそうなのが大きい。C.デムーロ騎乗予定というのもプラスである。

 二番手評価と三番手評価は、奇しくもその両方が、サクラバクシンオーの血を引く馬。まずは、前走でクリスマスSを勝ち、早くも3勝目をあげたレンイングランドだ。この距離延長を懸念する人もいそうだが、そうスタミナを問われるコース形態ではなく、折り合いさえつけば十分に好走可能。ぜひ、積極的にハナを奪取してもらいたい。

 三番手評価のナリタスターワンは、父ショウナンカンプ、母父サンデーという血統構成が魅力。また、芝1400m戦からの距離延長というのも、このレースの好走パターンのひとつである。新馬を勝ったばかりの1勝馬ながら、姉にプロヴィナージュがいるという母系の良さや、前走で見せたレースセンスの良さなど、意外に侮れない。

 ここまでが上位評価組で、以下はグァンチャーレ、サトノフラム、クインズロンペール、ナヴィオンという評価順……ではあるのだが、このあたりはどの枠番を引くか次第で、かなり大きく入れ替わる。1枠〜2枠に入った馬については、ここまでに名前があがらなかった人気薄でも、ヒモで押さえておきたいところだ。


■フェアリーS(G3・中山芝1600m)フルゲート16頭/登録19頭


 現在の条件で施行されるようになって以降、毎年のようにふたケタ人気の大穴が馬券に絡んでいる、フェアリーS。それなりに順当に決まった(それでも7番人気が2着)のは2011年くらいのもので、もう「今年も荒れる」と決め打っていいほど。「人気−人気−10番人気以下」や「人気−中穴−10番人気以下」といった、ものすごく雑な3連複フォーメーションを買いたくなってくる。

 このレースで好走するうえでの必要条件は「前走1600m以上戦出走馬」であること。1400m以下からの距離延長組もたま〜には来るが、期待値が猛烈に低いのは間違いなく、どんな人気馬でもいっさい買わないというスタンスをオススメする。あとは「前走ダート戦出走組」や「人気薄の関西馬」もイマイチ。このへんは開き直って、ザックザックと消してしまおう。

 上記で消した馬を除いて積極的に狙うべきなのが、前走で新馬〜500万下に出走していた人気薄の関東馬。今年の登録馬では、アドマイヤピンク、エヴァンジル、ギンザヴィクトリア、トーセンラーク、ノットフォーマル、マラケシュ、メイショウメイゲツの7頭が、その候補となる。抽選をクリアし、しかも当日10番人気以下となった馬を「あえて」狙う。これが、データ面から見た、清く正しいフェアリーSの買い方である。


■総論×各論・先週の馬券回顧





馬連02−04 1,540円的中

まずは、幸先のいいスタートを決められて大満足。今後もこの調子で行けたらいいんですけどねー(遠い目)。

※コース&血統データは2011年以降、レースデータは2005年以降が集計対象
※枠番値は、当該枠番における「平均人気−平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、人気よりも上の着順に来ていることになります。

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競馬業界よろず請負人。1974年三重県生まれ。これまで裏方的な仕事に数多く関わってきたが、さすがに限界を感じて、最近は表舞台への進出を画策中。ライターとして『サラブレ』『UMAJIN』などに寄稿するほか、須田鷹雄監修の『POGの達人』には編集デスクとして参加。2005年に前半3ハロンタイムに特化した予想メソッドを発表し、それを用いた予想をnetkeibaにて公開している。コーヒー党、無類の猫好き。

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