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東京ダート1600mの外枠有利・内枠不利

  • 2015年02月17日(火) 12時00分


2010年秋に改修された東京ダート1600mの枠番別成績を調べてみた

 フェブラリーSの行われる東京ダート1600mは、2010年秋にスタート角度に変更が加えられたコースである。それまでは内枠不利・外枠有利の傾向がかなり強かったのだが、これは内枠馬がスタート直後に外から圧迫されやすいことが一因であり、危険を取り除くという意図で軽い改修がなされた。

 それ以降、東京ダート1600mで頭数が16頭立てというレースは先週までに302レース行われている。その枠番別成績はどのようになっているだろうか?

改修後の東京ダート1600m・枠番別成績

改修後の東京ダート1600m・枠番別成績

 7枠(13番と14番)の回収率は昨年のコパノリッキーが引き上げた面があるが、あの1着を無かったことにしても7枠の回収率は単77%・複105%で複回収率がプラスになっている。

 それだけでなく、内と外で数値を見比べてみれば「外が有利」「極端な内はかなり不利」という傾向は明らかだ。改修で改善されたとしても、まだその程度は不十分というか、このコースの持つ本質的な特徴ということになるだろう。

 ちなみに、フェブラリーSがGIになって以降の枠番別成績(改修の前も後も含まれる)は以下の通り。

GI昇格後のフェブラリーS・枠番別成績(改修の前も含む)

GI昇格後のフェブラリーS・枠番別成績(改修の前も含む)



 回収前の比率が高いとはいえ、これを見てしまうと内枠からは入りたくなくなってしまうし、少なくとも「内枠から穴狙い」という話にはならない。

 我々は週刊誌などで早くから重視する馬を表明しているので彼らが良い枠を引くよう祈るしかないのだが、皆さんは締切直前まで自由に買い目を変えられる有利さがある。以上の数値も参考にして買い目を組み立てていただきたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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