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『あの先生はすごい人』白井元調教師との意外な関係!?

  • 2015年03月24日(火) 18時00分
小牧太

白井元調教師との意外な(!?)関係を語ってくれました


3月15日・阪神3Rのゲートでアクシデントがありましたが、幸い大事に至らずひと安心。今回は、そのアクシデントを振り返るとともに、プロスパーで最後の勝利をプレゼントした白井元調教師との意外な(!?)関係を語ってくれました。
(取材・文/不破由妃子)


「お前と一緒におったら楽しいわ〜」って言ってくれて…



──3月15日(阪神3R・キクノステラ)のアクシデントはびっくりしました。担架で運ばれて…。

小牧 馬とゲートの間に足が挟まってねぇ。ほら、紫色になっているでしょ(足の甲が紫色に…)。あのときは痛かったけど、骨はどうもないねん。

──どういう状況だったんですか?

小牧 馬がドーンと立ち上がって。そのまま一旦ひっくり返ったんやけど、すぐに立ち上がって、気づいたらゲートのなかで反対側を向いて立ってたわ。僕は咄嗟にパイプにつかまって、よじ登って。だから助かったんやけど、もしパイプにつかまっていなかったら、下敷きになってたやろうね。

──骨折がなくて何よりです。

小牧 ホンマやねぇ。しばらくしたら腫れ出したから、「これはレントゲンを撮っとかなアカンな」と。で、なんともなかったから、後半は乗るつもりでいたんですわ。もともと腰が痛くて、腰を支えるベルトをしてたんですわ。それを付け直したら、シャキーン!となってね。「大丈夫だから、後半は乗ります」って言って検量室をウロウロしていたら、また痛くなってきて…。それで止めたんですわ。

──ジョッキーのみなさんにとって、腰痛は職業病のようなものですね。

小牧 そうそう。もともと痛かったんやけど、パイプをよじ登ったときに、無意識に捻ったんやろうね。年中痛いわけじゃないんやけど、1年に2、3回かなぁ、痛くなる時期があって。“ガラスの腰”ですわ(笑)。まぁ、整骨院に行ったり針をやったり、温泉も人一倍入ってケアをしているから大丈夫なんやけどね。まぁ、今回の腰痛はね、今年からトレーナーを付けたりして、今までにやったこともない動きをしたりしたでしょう。ちょっと頑張りすぎてしまったんですわ。オーバーワークやね。先週からはピラティスも始めたし、そこにゲートのアクシデントが重なって…。

──小牧さん、また新しいことに手を出しましたね(笑)。

小牧 そうそう、立て続けにピラティスをやってしまって、失敗したわ(笑)。道具を使わないだけで、立派な筋トレやからね。あんまり無理したらアカンわ。

──ともあれ、大事に至らずホッとしました。では、2月後半からのレースを振り返っていきたいんですが、なんといっても印象的だったのはプロスパーでの勝利。白井先生に最後の勝利をプレゼントされて。

小牧 よう走ってくれたわ。後ろから突かれたりしなかったのが良かったんやろうね。素直にうれしかったです。先生もすごく喜んでくれて。

──白井厩舎では、そのプロスパーやマノワール、古くはウェルバランスやウインハンズダウンなどに騎乗されていましたが、先生とはどんな思い出がありますか?

小牧 白井厩舎で助手をやっている息子さんのカッチャンと仲が良くてね。その縁で、去年あたりから先生ともゴルフに行ったり飲みに行ったりするようになって。

──そうだったんですね。

小牧 うん。最初に確かイタリアン居酒屋に行ったんやけど、そのときにめっちゃ盛り上がったんですわ。「お前と一緒におったら楽しいわ〜」って言ってくれてね。それ以来、先生も僕もワインが好きやから、よう一緒に飲むようになって。最近は、自分でも何でかわからんけど、いつも先生の肩をバンバン叩きながら飲んでんのやけど(笑)。

──容易に想像がつきます(笑)。

小牧 そういえば、先々週やったかな、ジョッキー主催で先生の引退パーティーを開いたんですわ。ユタカくんと僕と祐一くんと…、関東からも善臣くんや勝春、それから内田もきてたな。なかなかいいメンバーがそろってね。昔の映像を流したりして、和気あいあいとしたいいパーティーでしたわ。先生もすごく喜んでくれて。

──小牧さんにとっても、最初の頃から支えてくださったおひとりですものね。

小牧 そうやね。最近でこそすっかり飲み友達やけど(笑)、あの先生はすごい人。人と違うことを追求して、結果を残されてきた先生やから。だから、馬の話をしていても本当に楽しいし、勉強になることがたくさんある。幸い、「引退してからも誘ってや」って言っていただいたので、これからも遠慮なく声を掛けさせてもらいますわ。

小牧太

「引退してからも誘ってや」って言っていただいたので、これからも遠慮なく声を掛けさせてもらいますわ



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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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