今年のフローラSは余計、重要になるかもしれない
本番のオークスでは、最近10年、
▽桜花賞から直行組が【1着-8頭、2着-6頭、3着-4頭】。馬券に関係した30頭の、60%に当たる「18頭」を占めている。勝率が光る。
▽ ほかのステップでオークスを快走した馬は12頭となるが、中では、このフローラS組の【1着-1頭、2着-3頭、3着-4頭】=8頭がもっとも多い。また、フローラS好走からオークスに出走して3着以内に快走した8頭のうち、7頭はフローラSの1、2着馬だった。
▽ その他のステップでオークスを好走した馬は、全部で4頭にとどまる。フローラSは思われるより、かなり重要なトライアルである。
とくに今年は、オークスに直結するはずの桜花賞が、レベルを推し量れない異常な流れになったため、オークスのベースになるのは例年通りとなるだろうが、総合能力が不明である。余計、フローラSは重要になるかもしれない。
少し脱線するが、JRAの担当者もあまりにひどいレース内容に混乱したのだろう。着差だけでレッツゴードンキに「112」という、ジェンティルドンナを上回り、ブエナビスタと同じレーティングを与えてしまった。これは同じ阪神1600mで回を重ねる桜花賞の歴史の中、GIでは最も基本のタテの比較という整合性を欠いている。残念ながらマト外れだろう。離された2着以下は、同日の未勝利より劣る中味だったから、3ケタのレーティングは成立しない。さすがにあそこまでひどいと、4馬身差には意味がない。多場や他国のマイル戦との比較ではなく、同じ阪神1600mのレースで走った馬には、整合性を持たせるためにタイム比較も重要である。ジャパンCのエピファネイアの数値を、他機関から指摘されて大幅に変更した失敗があったが、これは早めに修正したほうがいい。歴代的な恥になり、来年からもっと整合性を欠くレーティングを出し続けることになりかねない。レッツゴードンキの能力が低いという意味ではなく、あれはレースが破綻している。
東京コース【2-0-0-0】の
ディアマイダーリンから入りたい。前走はスタートで出負け。スローを察知して早めに動いたが、全体のペースアップとタイミングが合ってしまい、結果、なし崩しに脚を使った形になってしまった。休み明けの不利もあったろう。
この時期からどんどんパワーアップして不思議ないハーツクライ産駒。キングマンボ産駒の母は、ゴールドアリュールなどの母として知られるニキーヤの半姉。こちらも成長力はある。1800mの内容から、距離延長に不安はない。
柔らかな動きが光る
フロレットアレーと、前回1800mの内容がいい
シングウィズジョイが相手の本線。伏兵では、
ロックキャンディと、目下波に乗るキングカメハメハ産駒の
バンゴールに魅力がある。