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的場文男騎手も期待!ケイアイレオーネが大井の仲間入り

  • 2015年08月03日(月) 18時00分
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▲引き記運動中のケイアイレオーネ


「雰囲気も大物、どのくらいやってくれるか楽しみ」


 7月29日(水)、南関東競馬の豪華メンバーが集った重賞レースのサンタアニタトロフィー(大井1600m)が行われました。中央競馬ファンの皆さんにとっても懐かしい馬がたくさんいるでしょう。

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▲サンタアニタトロフィーの枠順


 中央卒業生は上から、トーセンアドミラル、フォーティファイド、ケイアイレオーネ、ヴェリーハード、ガンマーバースト、フリートストリート、クラシカルノヴァ。ここが移籍初戦だったクラシカルノヴァは残念ながら出走取消となりましたが、右前球節炎で大事を取ってのものなので、今度は9月16日(水)の東京記念(大井2400m)を視野に入れていくそうです。

 ここは、タイムパラドックス産駒の大井生え抜きソルテが断然の1番人気に応えて完勝し、重賞3連勝(通算5つ目の重賞)を決めました(いずれダートグレードレースに挑戦していく馬になると思われるので名前を覚えていてください)。この勢いは止まる所を知りません。

 そんなソルテに食い下がろうと意地を見せたのが、南関東の一員となって最初のレースだったケイアイレオーネ(大井の佐宗応和厩舎・小林)です。中央時代は兵庫ジュニアグランプリとシリウスSを優勝し、他の重賞レースでも高いレベルで走り続けてきた実力馬。

 今所属している佐宗厩舎は、大井競馬場の分場・千葉県印西市にある小林牧場にあり、ケイアイレオーネは自然に囲まれた静かな空間で日々過ごしています。小林牧場へ取材に行くと、私自身も短期のリフレッシュ放牧に出た感じの癒しが求められるくらい、とてもいい環境なんです。

「(ケイアイレオーネは)自己主張がすごくて、雰囲気も大物だなぁって感じます。調教も迫力があるし、地力を発揮してどのくらいやってくれるか楽しみです」と上田勇次郎厩務員は言っていて、普段の何気ない佇まいからも威圧感はたっぷり。

 今回は約9か月半の休み明けでしたがしっかり乗り込んできたそうで、長期休養明けなのでレース勘という部分は走ってみないとわかりませんでしたが、ここまでの実績から、あっさり勝っても何も不思議ではないと思われていました。

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▲ケイアイレオーネの返し馬、約9か月ぶりの実戦


 レースは元気バリバリの58歳、大井の帝王・的場文男騎手を背にし、掛かり気味に3、4番手の内目をつけていくと、勝負どころから外に持ち出し、抜け出したソルテに襲い掛かるシーンもありましたが、最後はソルテに2馬身半差をつけられて2着。

「腰がまだ緩いね。4コーナー手前では勝ったと思うくらいの手応えだったんだけど、最後は離されてしまった。今回は最初に掛かった分、伸び切れなかったから、次はブリンカーを外してみるよ。こっちの重賞でも楽しみだね」(的場騎手)

 体重は12キロ増えて576キロでしたが、調教はしっかりできて、汗もたっぷりかき、カイバも食べてのものなので、何も問題はないと厩舎サイドは見ていました。

「もっと後ろにつけるイメージでしたが、スタートも出てあの位置取りになったのは驚きだったし、エンジンの掛かりがゆっくりとも聞いていたので、行きたがっていたのも意外でしたね。4コーナーを回ったときにはイケるかなと思いましたが、最後は休み明けも影響したかもしれません。あの位置につけられるなら、内回りコースも外回りコースも関係ないし幅は広がります」と、自身で調教をつけている佐宗調教師(元騎手)は振り返っていて、今後に向けてもかなり手応えをつかんだ様子です。

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▲厩舎にいる時のケイアイレオーネ、佐宗調教師も今後に手応え


 これからは8月19日(水)のスパーキングサマーカップ(川崎1600m)から9月16日(水)の東京記念(大井2400m)に向かう予定。南関東に頼もしい馬が仲間入りをしてくれました!

 なお、ここで4着だったのは女傑ファストフレンドの愛息・フォーティファイド(大井・渡邉和雄厩舎)。南関東に来てからは外厩馬として茨城県のミッドウェイファームでトレーニングを積んでいて、2つのタイトルホルダーとなっています。

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▲女傑ファストフレンドの愛息・フォーティファイド


 今年10歳になりましたが、最後方から一番の上がりで突っ込んできた姿には感動。女傑の愛息、引き続き頑張っていますよ〜! こちらも東京記念を視野に入れているそうで、コンディションを見て、スパーキングサマーカップを挟むプランもあるそうです。

 話しは尽きませんが、次は17日(月)にお会いしましょう!

南関東競馬リポーター。宮城県仙台市出身。元NHK山形放送局キャスター。タイキフォーチュンがきっかけで競馬の世界を知り魅了され、競馬を伝える仕事に就きたく上京。MXテレビ大井競馬中継を経て、現在は南関東競馬内で取材活動を行っている。南関東競馬公式ウェブサイト内・南関魂、大井競馬ホームページ、サンケイスポーツ、楽天、ウェブハロン、ターファイトクラブ会報誌、馬事通信など。

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