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【特別対談(2)】北橋元調教師×福永騎手『預かるからには本気で育てなアカン』

  • 2015年08月11日(火) 18時01分
祐言実行

▲今月は北橋修二元調教師との師弟対談。「弟子を取る」その意味と覚悟とは


(つづき)

“特別扱いはしない”それは最初に言ったよな


福永 競馬学校に入って、どこに所属するかっていう話になったとき、先生に「関東で乗らなアカン」って言われたのを覚えてます。

北橋 当時はまだ東高西低やったし、人口の比率からいっても関東が盛り上がらなきゃアカン、盛り上げてほしいと思っていたから。

福永 僕も一度は、「よし、関東で頑張ろう!」と思ったんですけどね。

北橋 それがまた、いよいよトレセン実習だというときになって、またうちに来たわけや、裕美子ちゃんが(笑)。聞けば、「修ちゃんのところに入りたい」と。「本当に本人がそう言ったのか?」って念には念を入れて聞いたら、「本人がそう言うてる」と。そりゃあもう、えらいこっちゃと思ったわ。

福永 関東は知ってる人がいないしなぁ、でも関西には修ちゃんも叔父さんもいるしなぁとか、僕なりにいろいろ考えたんです。まぁホームシックもあったんですけど(笑)。

北橋 祐一を預かると決めた瞬間から、「どうやって馬を集めようかな、誰に頭を下げようかな」って、そりゃあもう考えた。とにかく一生懸命、馬を集めたよ。預かるからには、本気で育てなアカンとわしは思うから。

福永 僕が所属してから一気に馬主さんの数が増えましたもんね。本当に恵まれていたと思います。全幅のバックアップをしていただきましたから。

北橋 でも、甘やかしたつもりはないし、特別扱いもせんかったよな。実習に来たときも、当時兄弟子だった(中野)寿人(現調教助手)に思いっ切り殴られたやろ?

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祐言実行とは
2013年にJRA賞最多勝利騎手に輝き、日本競馬界を牽引する福永祐一。まだまだ戦の途中ではあるが、有言実行を体現してきた彼には語り継ぐべきことがある。ジョッキー目線のレース回顧『ユーイチの眼』や『今月の喜怒哀楽』『ユーザー質問』など、盛りだくさんの内容をお届け。

1976年12月9日、滋賀県生まれ。1996年に北橋修二厩舎からデビュー。初日に2連勝を飾り、JRA賞最多勝利新人騎手に輝く。1999年、プリモディーネの桜花賞でGI初勝利。2005年、シーザリオで日米オークス優勝。2013年、JRA賞最多勝利騎手、最多賞金獲得騎手、初代MVJを獲得。2014年のドバイDFをジャスタウェイで優勝。

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