▲ロードカナロアの総獲得賞金はクラブの歴代1位の9億4092万円 撮影:高橋正和
各一口クラブを、様々なデータから徹底的に分析していくこのコラム。クラブの特色や強みはどこなのか、血統・価格・厩舎など、どんな条件が一番オイシイ“買い”ポイントなのか、じっくりと探っていきます。(文:大薮喬介)
ケイアイファーム生産馬が圧倒的
ロードサラブレッドオーナーズといえば、牡馬が「ロード」、牝馬が「レディ」の冠名でおなじみ(現在は牝馬に「レディ」をつけていない)。同クラブのGI初制覇は、2001年にレディパステルが優勝したオークス。同馬はその後も秋華賞3着、翌年のエリザベス女王杯3着、2003年の府中牝馬Sを優勝するなど、牝馬戦線で活躍した。ところが、同馬の府中牝馬Sを最後にロードTOの平地重賞はずっと遠ざかっていた。
そして、2011年。レディアルバローザが中山牝馬Sを優勝し、同クラブにとって久々の重賞ウイナーが誕生した。さらに、同年11月にはロードカナロアが京阪杯を制覇し、ここから、ロードカナロアの快進撃が始まる。8戦6勝2着2回という連対率パーフェクトで挑んだ2012年の高松宮記念は3着に惜敗したが、秋のスプリンターズSではコースレコードでGI初V。さらに暮れの香港スプリントで、日本調教馬として初の優勝を達成した。
翌年も勢いは止まらず、高松宮記念を制して前年3着のリベンジ。さらにマイルの安田記念、秋のスプリンターズSを優勝した。圧巻だったのは、引退レースの香港スプリント。2着に5馬身差もつける圧勝劇で、見事2連覇を達成した。通算成績19戦13勝で、総獲得賞金9億4092万円は当然、同クラブの歴代1位だ。一口の価格が5万2500円だったので、回収率は3500%超。出資された方はさぞかし懐が潤ったことだろう。
毎年25頭前後の募集馬を出しており、