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現役ジョッキーの名前

  • 2015年08月15日(土) 12時00分


命名パターンにいくつかの方程式が

 今週も前回に引き続き名前にまつわる話です。

 先週の当コラムに人名の話を書きましたが、これは、「キラキラネームの大研究」(伊東ひとみ著、新潮新書)という本を読んだのがきっかけでした。テレビ番組で紹介されていたのを見て興味を覚え、実際に読んでみたらとてもおもしろかったんです。キラキラネームのルーツを探るうちに、なんと日本語の歴史がたどれてしまうという内容。たいへんためになる一冊でした。

 その詳しい中身はさておき、現役ジョッキーにも、キラキラネームの持ち主はいるはず、と思って、JRAと地方のデータベースを検索してみました。キラキラというより、単に読み方が難しいというだけの名前もありますが、まずJRAからは以下の5人をリストアップさせていただきます。

 川田将雅(ゆうが)=85年生、伊藤工真(たくま)=90年生、花田大昂(ひろたか)=90年生、松若風馬(ふうま)=95年生、鮫島克駿(かつま)=96年生

 松若風馬騎手はそのまま読めばいいわけですが、ほかはフリガナがないとわからない読み方ですよね。これが地方になると、さらに数が増えます。

 長田進仁(ゆきひと)=67年生・佐賀、服部茂史(たかふみ)=76年生・北海道、東原悠善(ひさよし)=78年生・大井、平瀬城久(くにひさ)=79年生・金沢、黒澤愛斗(まなと)=87年生・北海道、渡来心路(こころ)=89年生・ばんえい、横川怜央(れお)=92年生・大井、藤田玄己(げんき)=93年生・笠松、横川尚央(なお)=94年生・船橋・横川怜央騎手の弟、瀧川寿希也(じゅきや)=95年生・川崎、山本咲希到(さきと)=96年生・北海道、山口以和(もちかず)=97年生・佐賀、藤本現暉(げんき)=同・大井

 70年代生まれの3人をキラキラネームに含めていいかどうかは微妙なところ。でも、黒澤愛斗騎手以降の10人は“それっぽい”でしょう? JRAの5人中4人、地方の13人中10人(もっといるとも考えられます)が90年代生まれですから、これを見てもキラキラネームはその頃から増え始めたことがわかります。

「キラキラネームの大研究」によれば、その命名のパターンには、漢字の訓読みまたは音読みの一部を切り取る(工真の工=“たくみ”を“たく”と読む)とか、難しい読み方をする(城を“くに”と読む)、置き字(心路の路、尚央の央)を用いるといった、いくつかの方程式があるとのこと。最近はキラキラネームが多数派になりつつあるそうで、今後はジョッキーの名前も大半が“キラキラしてくる”かもしれません。

 そこで気になるのが、先週のコラムを書く際に参考にした高校野球のメンバー表やそれに類するもの。単純に漢字名だけが書かれていても、どう読んだらいいのか難しい名前ばかりが並ぶことになります。ぜひフリガナを振ってもらいたいと思うのですが…。

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テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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