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予想のキーにもなるストームキャット

  • 2015年11月18日(水) 18時00分


◆ストームキャット系は競馬に対して前向きな馬が多い一方…

 キズナ、アユサン、リアルスティールは、父がディープインパクトで母父ストームキャット。

 菊花賞はリアルスティールが2着。天皇賞はエイシンヒカリが2人気で9着。エリザベス女王杯はラキシスが2人気で11着。いずれもディープ×ストームキャットの配合馬。

 今後は、母父ストームキャット系の取捨は馬券でも、ますます重要なキーとなりそうです。

 生産界でも、ストームキャットを持つ牝馬がディープに合うのは有名な話のようで、日本人バイヤーはストームキャットを持つ牝馬を世界中で探し回っている模様。最近はディープの嫁入り修行でターフを(ダートも)走るストームキャット系のマル外牝馬をよく見かけます。

 マイルCSに出走予定のアルビアーノもストームキャット系牝馬の大型馬。父ハーランズホリディはストームキャット系のなかでも特に注目されているようで、エスメラルディーナ、ラテラス、ハーランズロマンと4頭の牝馬がすでに日本で走っています。ハーランズホリディ産駒の牝馬は、デビューした4頭のうち2頭は新馬勝ち。4頭すべてが勝ち上がっているように競馬に対して前向きな馬が多いのも特徴。ディープの産駒も量産されることでしょう。

 競馬に対して前向きな馬が多い一方、ストームキャット系はGIを勝ち上がり、その後リズムを崩すと、格下相手にも負け続けることも馬券的には知っておきたい特徴。

 先週のエリザベス女王杯も、印上位4頭が1〜4着を独占したことよりも、母父ストームキャットのラキシスを軽視した予想にちょっとした満足感がありました(上位6人気以内の馬では最も下の印)。同馬は馬券的にはストームキャットの危険パターンに該当する馬でした。先週は、馬よりも天気の予想に課題を残しましたが。

 マイルCSにもディープ×ストームキャットのサトノアラジンが出走予定。GIキャリアは2戦目。前走は調子の良さを示しつつも、ほどよく余力も残すディープ×ストームキャットとしては理想的なレース。菊花賞も不利がなければ3着はあった競馬で京都適性の高さも見せています。

 同じディープ産駒で当レースを勝ったトーセンラーも菊花賞3着、天皇賞春2着と京都適性を見せていた馬。ここは買いとジャッジしましょう。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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