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チャンピオンズCデータ分析、最終結論は3頭!

  • 2015年12月05日(土) 12時00分


“砂の古豪”の壁はけっこう厚い

 ジャパンCのデータ作戦は、“例外馬”のラストインパクトの前に砕け散ってしまいました。まぁよく考えれば、4着も“例外馬”のジャングルクルーズで、どう転んでもハズレだったんですけどね。

 さて、今年もあとわずか。せっかくここまで続けてきたんですから、有馬記念までG1データ作戦を続けますよ!とは言ってみたものの、年末恒例・私の競馬十大ニュースも書かなきゃいけないし…。どうしましょう?

 今週のチャンピオンズCは去年創設の新しいレースなので、データ分析にはジャパンカップダートを混ぜ込みました。コースや距離が変わっても、この時期のダートG1で好勝負するための“王道”はあるはずですからね。

 でもその前に、まずは中京ダート1800メートル戦の出目について調べた結果をご案内しておきましょう。去年12月から今年7月までの間に52戦あったレースの中で、16頭立てだったのは29戦。そこで3着以内に来たことが多かった馬番は以下のとおりです。

◎14(1勝2着3回3着4回)=8回
〇3(3勝2着1回3着3回)、11(4勝3着3回)、12(1勝2着2回3着4回)=7回
▲1(2勝2着3回3着1回)、2(2勝2着1回3着3回)、6(4勝2着2回)、13(1勝2着3回3着2回)=6回

 砂をかぶらずに行ける11〜14番枠は有利。真ん中近い6番に加え、1〜3番も健闘しています。ホッコータルマエ、ナムラビクターはいい枠を引きましたし、ノンコノユメ、サウンドトゥルーも意外に悪くはないと思います(こんなにバラけてちゃ絞れないですか?)。

 ついでに言うと、去年12月の中京ダート1800メートル戦で、ムーア騎手は8戦3勝2、3着各1回という好成績をマークしています(ただし、チャンピオンズCはクリノスターオーで8着)。実は、先の出目調査にあった1番の2勝は、いずれも同騎手が手綱を取ってのもの。また、今回同騎手が入る10番は3勝2、3着各1回と、上記の馬番に次ぐ成績を挙げていました。

 では、ジャパンカップダート時代をひっくるめたデータ分析を。10〜14年の1〜3着馬15頭のうち14頭が、その年にどこかのダート重賞(地方を含む)を勝っていました。その前の5年では、当年重賞勝ちあり=8頭VS重賞勝ちなし=7頭だったので、この5年はハードルが上がったとも考えられます。

 去年までの10年間で3歳馬は2勝2着1回3着2回。勝ったのは06年のアロンダイトが最後で、古馬混合の武蔵野Sを勝っても05年のサンライズバッカスが5着、09年のワンダーアキュートが6着、12年のイジゲンが15着に敗退という例があります。“砂の古豪”の壁はけっこう厚いようなので、ノンコノユメが勝ったら盛大な拍手を送りましょう!

 で、結論は?そうですねぇ、どうにも煮え切らないデータ作戦ですが、ホッコータルマエとサウンドトゥルーにグレープブランデーを加えてみることにします!(ジャパンCで来られちゃったムーア騎手に乗っかるなんて!!!)

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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