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世界的な良血牝系から誕生したフリーフォール

  • 2015年12月16日(水) 12時00分
アスターオーシャン(牡 栗東・南井克巳 父キンシャサノキセキ、母オーシャンルミナス)
 母オーシャンルミナスは2勝馬で、CBC賞(GIII)2着馬スピニングノアール(父スピニングワールド)の半妹にあたる。2代母オーシャンドリームは本邦輸入種牡馬スキャンと相似な血で、3代母プランスは名種牡馬Caerleonの全妹にあたる良血。父キンシャサノキセキはシュウジ(15年小倉2歳S-GIII)、アドマイヤモラール(15年京王杯2歳S-GII・2着)、サイモンゼーレ(15年小倉2歳S-GIII・2着)など現2歳世代が絶好調。キンシャサノキセキの父フジキセキと、母の父の父デピュティミニスターはニックスの関係にあり、カネヒキリ、ミラクルレジェンド、サウンドトゥルー、トウショウカズン、カラフルデイズ、デグラーティア、メイケイペガスターなど多くの活躍馬が誕生している。芝・ダート兼用のスプリンター〜マイラー。どちらかといえば平坦コースで持ち味が活きそうだ。

デルマゴウ(牝 美浦・石栗龍彦 父ダイワメジャー、母ゴールデンプライズ)
 母ゴールデンプライズはダートで準OPまで出世した。2代母タッチフォーゴールドの一族は優秀で、ゴールデンプライズの半弟タッチミーノット(13年中山金杯-GIII)をはじめ、タッチザピーク(06年紅梅S-OP)、その息子ピークトラム(13年デイリー杯2歳S-GII・3着)などが出ている。本馬の父はダイワメジャーなのでレッドオーラム(現1000万下)と4分の3同血(父が同じで母同士が親子)の関係になる。レッドオーラムとの違いは、本馬の母の父にホワイトマズルが入ること。「ダイワメジャー×ホワイトマズル」はトーセンベニザクラ(12年フェアリーS-GIII)、ダローネガ(11年デイリー杯2歳S-GII・2着)、ダイワミストレス(12年フェアリーS-GIII・3着)などが出ているので好ましい。芝向きのマイラー。

ヒラボクミライ(牡 栗東・大久保龍志 父マンハッタンカフェ、母エンキャンタドゥ)
 ヒラボクキング(父キングカメハメハ/12年平安S-GIII)、ヒラボクレジェンド(父ディープスカイ/現1000万下)の半弟。2代母Florameraは名種牡馬ブライアンズタイムの半妹にあたり、その父は米三冠馬Seattle Slewなので母エンキャンタドゥはパワーを伝えている。「マンハッタンカフェ×Rahy」の組み合わせは成功しており、少ないサンプルからメイショウクオリア(08年京都新聞杯-GII)、サンディエゴシチー(09年札幌2歳S-GIII)が生まれている。この2頭は芝馬だったが、前述のとおりパワーを伝える母から誕生しているので、ダート向きに出るだろう。距離は1800mがベスト。

フォースリッチ(牡 美浦・加藤征弘 父ワークフォース、母ヴァイスハイト)
 母ヴァイスハイトは2勝馬で、そのきょうだいにはノーザンリバー(重賞6勝)、ランフォルセ(重賞4勝)、ノットアローン(08年ラジオNIKKEI賞-GIII・2着)、モンローブロンド(04年ファンタジーS-GIII・2着)、ルミナスポイント(OP)などがいる超良血。ダービー馬ロジユニヴァースの叔母でもある。3代母Sonic Ladyは現役時代にヨーロッパで名マイラーとして活躍した。本馬の半姉ロスヴァイセ(父シンボリクリスエス)はダートで3勝を挙げている。父ワークフォースは欧州2400mで活躍した馬だけに、母方にスピードを入れるのは配合の前提条件。母ヴァイスハイトはHalo 3×4で、自身はMr.Prospector 4×4。しっかりとスピードを強化した配合なので悪くない。ワークフォース産駒はNureyevクロスが成功しているが、本馬はNureyev 5×4。これも好感が持てる。芝・ダート兼用の中距離タイプ。

フリーフォール(牡 栗東・角居勝彦 父ヴィクトワールピサ、母ワイ)
 近親にラングレー(14年毎日杯-GIII・4着)、リアルスティール(15年共同通信杯-GIII)、プロディガルサン(15年東京スポーツ杯2歳S-GIII・2着)の三兄弟がいる。4代母Miesqueは80年代の世界最強マイラー、3代母Monevassiaは大種牡馬Kingmamboの全妹、2代母Rumplestiltskinはマルセルブサック賞(仏G1)、モイグレアスタッドS(愛G1)などを制して全欧2歳牝馬チャンピオンに選ばれた名牝。母ワイは英愛で13戦1勝と目立たない競走馬だったが、ヨーロッパを代表する名種牡馬Galileoを父に持つ。「Galileo×デインヒル」は14戦全勝の名馬Frankelをはじめ多くの活躍馬が誕生しているニックス。これにヴィクトワールピサを掛けて本馬が誕生した。母は超良血とはいえコテコテのヨーロッパ血統だけに素軽さに不安がある。Mr.Prospector 4×5・4によってそのあたりを軽減できればおもしろい。芝向きのスピードに欠ける場合はダートでやれるはず。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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