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佐藤正雄調教師「オンとオフの切り替えがはっきりしているので、その辺りが勝負強さに出ているんじゃないかな」

赤見：全日本2歳優駿を1番人気で制覇！見事2歳ダート王になりましたね。

佐藤正雄調教師：ありがとうございます。3連勝して人気はするかなとは思っていましたけど、メンバーもダートの強い馬が集中して来ていましたから、けっこう厳しい競馬になるんじゃないかなと思っていました。その中でよく頑張ってくれましたね。

赤見：レースは中団から進みましたが、どんな気持ちでご覧になっていましたか？

佐藤：戸崎くんのことを信頼しているので、レース運びはすべて任せていました。ちょっと1コーナーに入る時に馬混みでムキになっているように見えたんですけど、向正面に入った時には隊列も落ち着いて、そこからは心配なかったですね。4コーナーで僕らが理想としていた位置になったので、あの位置で直線の追い比べで負けたら仕方ないなと思いながら見ていました。そこからは本当に強い競馬でしたね。

赤見：兵庫ジュニアグランプリも圧倒的な強さを見せつけました。そこから中2週でしたが、調整はいかがだったんでしょうか？

佐藤：デビュー前からオンとオフのしっかりしている馬で、特に調教では手が掛からないんですよ。兵庫ジュニアグランプリのあとに思ったよりもダメージがなかったので、期間は短いですが、ここを目指そうと決めました。今回は初めての長距離輸送もあったので、体重を減らさないようにということを気を付けました。

赤見：ダートに路線変更してから4連勝！一気に頂点に立ちましたね。

佐藤：あれよあれよという間に、間隔もあまりなかった中で2歳の頂点まで上り詰めてくれました。本当にびっくりしています。4勝とも違う競馬場で、それぞれ違うハードルをクリアして勝ってくれたので、その適応力もすごいと思います。精神的に2歳馬らしくないというか、オンとオフの切り替えがはっきりしているので、その辺りが勝負強さに出ているんじゃないかなと思います。

赤見：佐藤正雄厩舎といえば、ダート界の大先輩ワンダーアキュートがいますけれども、似ている部分はありますか？



佐藤：どうでしょうねぇ。アキュートは2歳の時からとにかくやんちゃでやんちゃで(笑)。こちらは手が掛かりましたから。パドックでも未だにパシュファイヤーをしているように、9歳になった今でも子供っぽいところがあるんです。でも今でも筋肉は柔らかいですし、年を取らずに長く活躍してくれていますね。あの馬は本当にすごいものを持っているし、まだまだ頑張ってくれて頭が下がります。今年はかしわ記念でこちらも驚くような末脚を使ってくれました。年末の大井でも頑張って欲しいです。サウンドスカイはアキュートに比べると手が掛からないです。ダートで戦う上で、砂を被っても怯まないというのは大きな武器ですし、2歳のこの時期で、どんなレースにも対応できるというのが強みですね。

赤見：サウンドスカイの来年の予定というのは？

佐藤：今はまだレースが終わったばかりで、一段落という形で何も決まっていません。これからオーナーと相談しながら、馬の状態を見ながら進んでいきます。その中で、いろいろな選択肢があると思いますが、3歳で一生に一度しか挑戦できないダービーというのもありますよね。もちろん、いきなり本番というわけにはいかないけれど、もしかしたらトライアルにという風になるかもしれません。本当にまだわからないです。これからオーナーと相談します。



赤見：では、ファンの皆さんにメッセージをお願いします。

佐藤：2歳でGIを勝って、ダート路線で新しいチャンピオンになりました。2歳なので、これからまだまだ成長してくれると思います。これからまた、中央競馬、地方競馬、全国いろいろなところに行くと思うので、応援よろしくお願いします。

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いつも当コラムをご愛読いただきありがとうございます。年内の更新は今回が最後となり、年明けの初回は1/12(火)になります。