競輪
【イベントレポート】「太論公開収録」ファンの質問にギリギリトーク炸裂／動画
- 2016年01月12日(火) 18時00分
新年一発目の太論は、イベントの第一部「太論公開収録」のレポートです
新年一発目の太論は、イベントの第一部「太論公開収録」のレポートです。当日、会場にお越しいただいたファンからの質問に答えるかたちで、小牧騎手がいつも以上の(!?)ギリギリトークを展開します！ お金にまつわる驚愕の真実が明らかに!?(文・不破由妃子、出演・赤見千尋、不破由妃子)
※動画は有料域で見ることができます。
乗り替わって勝たれるのが一番悔しい！
不破 では、本日会場にいらした方からいただいた質問を中心に、太論の公開収録を始めたいと思います。まず最初の質問は、「小牧さんがレース騎乗中に聞いた、テレビや雑誌では絶対に言えない怒号は？ 汚い言葉大歓迎！」というものです。小牧 僕、先輩なんでね、「どけーッ」とか言われることはないんですけど、「おい！」とか「おいおい！」くらいの声の掛け合いはあります。僕自身、ゲートを巧く出たときは「よっしゃ！」とかわざと周りの騎手に聞こえるように言ったりするんでね。
不破 怒号っていう感じではないんですか？
小牧 昔みたいな「コラー！」とか、そういうのはないね。
赤見：わたしが現役の頃は、逃げたりすると後ろから「殺すぞー！」とか声が聞こえたりしてきて(苦笑)。ただ、そう言われるということは、そのジョッキーにとってわたしがマイナスの乗り方をしているわけで、むしろ「これはいい乗り方なんだな。よし！」と思うようにしてました。
小牧 ああ、園田時代のとくに新人の頃はね、そういう言葉が聞こえてきたこともあります。まぁ、何十年も前の話やけどね。
赤見：最近の若手に対しては、小牧さんはそういった圧力はかけないんですか？
小牧 僕はね、常に若手と同じ気持ちなので。同じ立場という感覚で乗ってるんですけどね。
赤見：外国のジョッキーは、道中どうですか？
小牧 道中、よく声を出してますね。ただ、何を言ってるのかわからんのやけど(笑)。この前も、シュタルケだったかなぁ、何もしてないのに3コーナーで大きな声で叫んでましたけど(苦笑)。
不破 外国人ジョッキーは、よく口笛を吹くとか。
小牧 ああ、この前の土曜日でしたかね、口笛を吹きながら僕の横を通っていったジョッキーがいましたけど、ルメールでした(笑)。彼らにとって口笛は、いるぞっていう合図ですね。
不破 続いての質問は、「地方時代、ジャングルポケットに騎乗されたことがありましたが、依頼はどのようにきたのでしょうか。そして、乗ってみた感触など、特別なものがありましたら聞いてみたいです」ということです。
小牧 依頼は渡辺先生からエージェントを通してきたんですけど、乗り心地は…。もちろん走る馬なのはわかってたんやけど、休み明けで、なんかあんまり…(苦笑)。そんなに乗り心地は良くなかったし、頭が高くてちょっと乗りずらい馬だなぁと。よく2着にきたなと思いました。
赤見：ジャングルポケットといえば、返し馬の止め際にハミを“ガンガンガンガン！”ってやっていたのがすごく印象的です。
不破 雄たけびっていわれてましたよね。
赤見：なぜか子供たちもやってますが(笑)、小牧さんが騎乗されたとき、ハミ受けとかはいかがでしたか？
小牧 ハミ受けはそんなに悪くなかったんですけど、もともと頭の高い馬なんでね、すぐ上クチに掛かるというか。そういう体形でしたし、確かに子供たちもそういう馬が多いですね。
赤見：それにしても、兵庫所属時代にあれだけの馬を頼まれるというのはすごいこと。
小牧 あの頃はね、今よりもうちょっと乗れるジョッキーだと思われていたみたいで(笑)。いい馬を頼まれましたね。
不破 では、続いての質問にまいります。「これまでで、一番手放したくなかったお手馬は？」。
小牧 ジョッキーになって31年目なんですけど、一番つらかったのが、騎乗停止でダービーに乗れなくなったローズキングダム。そのときが今までで一番悔しい思いをしたというか、辛かったですね。
不破 そのダービーは、ご家族そろってテレビで観たそうですね。
小牧 騎乗停止になった時点ですぐに九州に帰って、実家で観ました。ご存じの通り2着でしたが、ゴール前で一瞬、みんな静かになりましたからね(笑)。やっぱり橋口厩舎の馬としてみれば勝ってほしかったんですけど、騎手としたらね、乗り替わって勝たれるのが一番悔しいんでね。
不破 複雑ですよね。
小牧 そうですね。複雑でした。
赤見：やはり、それだけ思い入れがあった馬ということですか？
小牧 はい。デビューする前から走ると思っていたし、朝日杯は本当に自信満々で、絶対に負けることはないと思いながら乗りましたから。あの馬くらいですね。
不破 質問の続きで、「代打騎乗や調教に跨っただけで、衝撃を受けた馬はいますか？」。
小牧 橋口厩舎をずっと手伝わせてもらってますが、今までで一番いいなと思った馬は、あの〜、逃げ馬になった馬で…。
不破 リーチ…。
小牧 あ、そうそうリーチザクラウン。僕、すぐ忘れる…(苦笑)。新馬戦で乗せてもらったんですけど、「こんな馬、乗ったことない！」というほどの抜群の乗り味で、絶対に負けないと思ったんですけどね(2着)。そのときに勝ったのがアンライバルドで。
赤見：伝説の新馬戦ですよね(3着ブエナビスタ、4着スリーロールス)。
小牧 結果論ですけどね、やっぱり強い馬たちと走ったんだなと思って。でも2戦目から武豊くんに乗り替わって。ずっと乗りたかったんですけどね。ちょっと悔しかったですね。
不破 続いては、「もし将来、調教師になったとして、管理馬の鞍上を自分で決めていいとなったら、誰にまず依頼しようと思いますか？」。
小牧 まず、調教師になりたくない…(苦笑)。
不破 「もし、なったら」です(笑)。
小牧 そうですねぇ、やっぱり武豊でしょう。
赤見：それはなぜですか？
小牧 一番好きだからかな。年も近いし。
不破 本当に豊さんのことが好きですよね。「小牧騎手が一番上手いと思う日本人騎手はどなたですか？」という質問もきているのですが、これもやっぱり武豊騎手…？
小牧 そうですね。なんせファンなんでね。地方時代の頃は真似して乗ったりとか。
不破 同じようなデザインのジャケットを買われたこともあるそうですね。
小牧 そうそう。ヤングジョッキーで一緒になったときに「いいセンスしてるなぁ」と思って、格好も真似したりだとか(笑)。
不破 続いては、「騎手の報酬ってどのようにもらえるのですか？」という質問です。
小牧 正直言って、自分が月にいくら稼いでいるとか、一切知らないんです。銀行振り込みだし。
不破 確か月曜日に振り込まれるんですよね。
小牧 それも知らないです。たぶんそうでしょう(笑)。僕ね、銀行でお金を下ろしたことがないんです。お恥ずかしい話ですけど(笑)。
「僕ね、銀行でお金を下ろしたことがないんです。お恥ずかしい話ですけど(笑)」
赤見・不破 え〜！！！
不破 まさかATMの操作もわからない!?
小牧 はい…、使ったことがないです(苦笑)。
不破 じゃあ、いつも奥様からお小遣いをもらってる感じですか？
小牧 そうそう、せがんでね(笑)。いつもお財布のなかにビッシリお札が入ってますから。冗談です(笑)。まぁ若い頃のように飲みに行ったりすることもほとんどないんでね。食べることは好きなので、お金を使う機会といえば、美味しいものを食べに行くくらいですからね。
不破 続いての質問です。「小牧さんの勝負曲はありますか？」
小牧 レース前に音楽を聴いたりはしないんですけど、GIを勝ったらこの曲を絶対に熱唱するぞと決めている曲はあります。みんな知っていると思うんですけど、ゆずの「栄光の架け橋」。レジネッタで桜花賞を勝ったときは、大阪の友達と十三に飲みに行って、小さなスナックで「栄光の架け橋」を歌いましたね。
不破 小牧さんて、すごく歌が上手いんですよ。一度だけカラオケにご一緒させていただいたことがあるんですが、相当酔っぱらってらっしゃったのに、いざ歌い始めたらすごくお上手で、びっくりした覚えがあります。
赤見：そうなんですね！ ではここで、ちょっとさわりだけでも…。
小牧 いや、それはちょっと…。やっぱりビールがないと(笑)。
不破 では今度、こじんまりと「小牧太を囲むカラオケ大会」でも開催しましょうか。
小牧 ああ、いいですね。ぜひやりましょう！
【次回の太論は!?】
3日間開催の最終日には2勝をマークし、年明け早くも3勝！ 次回以降の太論では、直近のレース回顧ほか、阪神JF、朝日杯など、有馬記念以外のＧ�飢鷂椶筺�年末年始のおもしろエピソードなどなど、盛りだくさんでお届けします！
■動画■「太論」公開取材！
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。
