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馬体重増でも大丈夫な有馬記念組

  • 2016年02月09日(火) 12時00分


回収率も整っている前走GI組

 過去10年について、京都記念の前走クラス別成績(国内でのレース)を調べると、以下のようになる。

前走クラス 着度数 勝率 複勝率 単回収率 複回収率
1600万下
[0-0-0-8] 0.0% 0.0% 0 0

OPEN特別
[0-1-0-10] 0.0% 9.1% 0 18

GIII
[3-3-1-19] 11.5% 26.9% 80 76

GII
[0-2-3-32] 0.0% 13.5% 0 62

GI
[4-4-6-20] 11.8% 41.2% 138 100

 こうしてみると前走GI組はさすがの強さというところだし人気薄で好走する馬もいて回収率も整っている。ただ、前走GI組といっても実際のところは好走馬のほとんどが有馬記念組で、着度数は[4-2-3-7]、回収率は単294%・複143%だ。単回収率は一昨年デスペラードが6番人気で勝ったことが寄与している。

 この有馬記念組は、デスペラードのような穴馬もいればドリームジャーニー、ブエナビスタのように有馬記念好走から来た馬もいるように、タイプはばらばら。しかし、レース当日にこの条件を満たすならぜひ買いたいというものがひとつある。それは馬体重だ。

 有馬記念から京都記念に来た[4-2-3-7]のうち、10キロ以上馬体重が増えていた馬は[3-1-2-1]とほとんど崩れていないのである。唯一の4着以下は07年のスウィフトカレントだが、同年はもう1頭いた該当馬のポップロックが2着を確保している。

 2ケタの馬体重増でくると「ここはあくまで叩き台なのでは」と思われがちだが、格上タイプはそれでも強いということだ。ちなみに、先述したデスペラードも+14キロだったので、このタイプから穴が出ることも期待できる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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