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京都記念の有力馬を様々な角度から分析!

  • 2016年02月12日(金) 18時00分


◆日経新春杯やAJC杯からというのは、あまり良いローテではない

 今年の京都記念では、日経新春杯で鮮烈な勝利をおさめたレーヴミストラルあたりが人気になりそうだが、日経新春杯やAJC杯から京都記念というのは、あまり良いローテではない。過去10年でいうと日経新春杯組が[0-0-2-12]、AJC杯組が[0-0-1-14]。人気になるレベルの馬が出ていなかったのも事実だが、間隔の狭いローテであることも事実。こうなると有馬記念組などを重視したいようにも思う。

 そのレーヴミストラルは、決め手がなによりのセールスポイント。あとはその決め手が生きる展開になるか、追い込みが決まりやすい馬場状態かということが問題になる。週末早めに天気が崩れた場合プラスとは言えないだろうし、まずは土曜の馬場を見てみたい。

 年明けのGIIから、そして追い込みタイプということではショウナンバッハも近い存在ということになる。買うにしても切るにしても、この2頭をセットにして考える手はあるだろう。

 有馬記念組は3頭が出走。再先着してきたのはトーセンレーヴだが、明けて8歳という年齢は少し気になるところ。このレースの傾向として高齢馬はあまり走っていないこともあり、個人的には5歳のアドマイヤデウスのほうを上に取りたい。有馬記念での着差はほんの僅かだし、距離は違うが京都外回りのGIIを昨年勝っているという安心感もある。

 もう1頭ワンアンドオンリーも若いのだが、ピーク時が良かった馬だけに、最近の低迷は気になるところ。JCあたりから状態はまずまず良くなっていたと思うのだが、それでも結果に繋がらなかった。馬場としても京都より東京などのほうが向くと思うし、ここは押さえまでか。

 GIII組では連勝して臨むヤマカツエースに注目しないわけにはいかない。あまりサンプルはないが、中山金杯→京都記念は過去に成功例もある。今回は枠も良いし、内ラチ沿いにうまく立ち回れば勝ち切ってもおかしくない。

 同じ4歳のサトノクラウンは、一時は世代を代表するかと思われた馬。前走が超のつく大敗だっただけに、間隔を空けてリセットしてきたのは良いと思う。ただ、まだある程度人気にはなる身。今回は押さえの△あたりで様子を見たい。もしここでも大敗するようだと、しばらく引きずるかもしれない。

 4歳は牝馬のタッチングスピーチも上位人気になりそうだが、私個人は静観ぎみ。牝馬は対牡馬戦でもやれるタイプと牝馬限定戦のみで強いタイプがあり、現時点の同馬はどちらか分からない。にもかかわらず配当が安いのはギャンブルとして損、という見地からだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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