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今年も意識したいフェブラリーSの枠順

  • 2016年02月16日(火) 12時00分


東京ダート1600mは外枠有利、内枠不利

 昨年とほぼ同じ趣旨の原稿を書く。フェブラリーS=東京ダート1600mの枠順についてである。

 東京ダート1600mは外枠有利、内枠不利の傾向で知られ、2010年秋にスタートの角度が変えられてからもその傾向は続いている。

 昨年は人気のコパノリッキーが2枠4番から勝ち、「書いたとたんに逆の結果に」の典型的な原稿になってしまったが、馬券のキモであった5番人気2着インカンテーションは7枠14番だった。

 コパノリッキーが枠順を覆すことができたのは、人気と脚質ゆえの面もあったと思う。

 人気上位の馬がより高頻度で好走するのは当然のことだが、このコース・枠順においては脚質も重要なポイントになる。

 スタート角度が改善されたと言われる2010年秋以降でも、枠番ベースで1枠2枠に入った馬の回収率は単勝35%・複勝61%しかない。ただ、4角3番手以内の馬は単勝57%・複勝90%でそれよりひと回り良い。反対に4番手以下だとかなり厳しいわけで、単勝29%・複勝53%となっている。

 内枠馬がファンの期待ほど走れないのは、「スタート直後に外から寄られて位置を下げる」か「それに抵抗して位置をとろうとしたぶん、末が甘くなる」が理由なわけで、すんなりスッと前に行ける先行力があるならある程度は克服可能ということなのだろう。

 ただ、東京ダート1600m多頭数の内枠回収率は、とにかく低い。そこから無理に「買える馬」をピックアップするよりは、外枠に網をかけたほうが早いと思う。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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