---

　1着馬に高松宮記念への優先出走権が付与されるオーシャンS。今年はスプリント戦初挑戦のアルビアーノ、近走不振も実績上位のハクサンムーン、ここで復帰のGI馬スノードラゴンなどがエントリーしてきた。出走を予定している主な有力馬は次の通り。

■3/5(土)　オーシャンS(4歳上・GIII・中山芝1200m)

　アルビアーノ(牝4、美浦・木村哲也厩舎)は前走のマイルCSで頭を上げるなど、かなり折り合いを欠いてしまったが、それでも5着に入ったあたり、やはり能力は高い。今回の距離短縮はプラスに向きそうで、メンバー的にもここは最上位と言えるだろう。

　ハクサンムーン(牡7、栗東・西園正都厩舎)はここ2走が惨敗も、昨年の本レース・高松宮記念でともに2着に入っているように地力は上位。本来の状態で出走できるようなら巻き返せて良い。

　スノードラゴン(牡8、美浦・高木登厩舎)は一昨年のスプリンターズSを勝った後、香港スプリントにチャレンジ(8着)。その後脚部不安で休養に入り、ここで約1年3か月ぶりに復帰となる。今回は条件的に厳しいだろうが、次の高松宮記念へ向けての走りを見せてほしいところ。

　その他、この条件得意なネロ(牡5、栗東・森秀行厩舎)、シルクロードSで3着に入ったワキノブレイブ(牡6、栗東・清水久詞厩舎)、距離短縮がプラスに出そうなエイシンブルズアイ(牡5、栗東・野中賢二厩舎)、OP昇格後も大崩れしていないゴールドペガサス(牡4、美浦・佐藤吉勝厩舎)辺りも好走圏内。発走は15時45分。

【データ分析】
人気(過去10回)…1人気は[1-2-2-5]で勝率10%となかなか勝ちきれていない。ただ、1〜3番人気が[6-3-2-19]と過半数の6勝を挙げており、アタマには上位人気が来ることが多い。なお中穴となる6〜10番人気も[3-4-4-39]と比較的好成績でよく馬券に絡んでいる。

枠番(過去10回)…内枠が断然有利。1〜4枠の成績が[8-6-2-64]なのに対し、5〜8枠の成績は[2-4-8-66]。連対馬の7割が真ん中より内めの枠から出ている。1番人気に支持された馬でも外目の5〜8枠に入ってしまうと[0-0-2-3]と3着がやっと。一方で好枠なのは3枠で[2-2-2-14]単勝回収率732%、複勝回収率485%と好成績。過去に3枠に入った馬では「2006年ネイティヴハート（14番人気1着）、2008年エムオーウイナー（12番人気2着）、2012年ベイリングボーイ（14番人気3着）」など二桁人気の大穴馬も激走している。基本的には内枠を重視したい。

前走着順(過去10回)…前走1着だった馬は[5-1-1-17]で勝率20.8％。単勝回収率も178%と高い数字を残しており、勢いのある馬が連勝を決めるケースが多い。一方で前走10着以下だった馬も[2-3-4-48]で単勝回収率257%、複勝回収率216%と馬券に良く絡んでいる。前走大敗してしまった馬でもチャンスは十分にある。

◆アルビアーノ
・一週前調教診断/井内利彰
　フラワーCの勝ち馬だが、3歳秋はマイル路線を歩み、古馬に混じってスワンSを快勝。しかし、今回は距離経験のないスプリント戦だけにどのようなレースになるのか。まずそこに注目が集まる。
　仕上がり状態に関してだが、2月21日に坂路で初時計を出したばかりで、24日の南Wでの6Fからの追い切りが実質、1本目といってよい追い切り。これでレース週を迎えるのだから、追い切り本数が少ないことは間違いない。この調教過程は昨秋初戦の京成杯AH時と全く同じ。マイルとはいえ、きっちりハナを切ってレースができたことを考えると、見せ場あるレースはつくってくれそうだが、当時と同じように最後の直線で脚色が鈍る可能性も大。

・血統診断/望田潤
　父Harlan's HolidayはドンH(米GI・ダ9F)などの勝ち馬で