スマートフォン版へ

唯一のGI馬、は強いか?

  • 2016年03月15日(火) 12時00分


前走8着で休み明けというGI馬をどのように扱うか

 今週の阪神大賞典は、比較的低調なメンバーと言ったら失礼だが、渋いメンツの登録馬になっている。

 登録馬中唯一のGI馬がトーホウジャッカル。唯一のGI馬だからやはり強いのか、そういうものでもないのか……ということで、ちょっと調べてみた。

 阪神大賞典に1頭だけGI馬が出走したケースは過去20年で[5-2-0-3]。おお、やはり強い……と考えるところだが、そう、5勝のうち3勝はゴールドシップによるものである。また、残り2勝もマヤノトップガンとナリタトップロードで、1番人気。2着2回はともに2番人気馬によるものだ(他に2番人気で8着となった馬が1頭)。

 今回何番人気になるかはともかく、前走8着で休み明けという同馬をどのように扱うか、悩みどころだ。

 ちなみに日経賞で同じことをやると[2-0-0-5]。大阪杯では[1-2-2-2]。3レース合わせると[8-4-2-10]。ゴールドシップが頑張って引き上げたわりには全体として勝ち切れていないという印象だ。回収率は単59%・複81%。来ても人気なので回収率か伸びない、人気にならない馬はけっこう飛ぶ……ということで全体の数字は伸びない。

 こうして見ると、アタマ付けは無しかな〜というのが個人的な心境。ただ今回は頭数が手ごろということもあり、完全に消すのも難しい。的中頻度を獲得するための押さえ、という感じだ。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング